12月18日の大安吉日上場予定が一気に4社出ました。一社ずつ横顔とファーストインプレッションを紹介していきます。

3社がマザーズ上場、1社がジャスダックスタンダードです。まずはジャスダックスタンダード上場の歯愛メディカルから。

歯愛メディカル(3540)のIPO新規上場情報

cimedical

歯医者さんなどにデンタルケア製品を降ろしている会社です。市販ではあまり買えないようなものが歯医者さんに売っていたりしますが、そこでこのciのマークを見たことがあるような気がします。

想定価格は3,210円、主幹事はみずほ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで約35.3億円で、ジャスダックスタンダード上場中型案件です。

東証の新規上場会社概要ページにも載っていますが、もともと「TOKYO PRO Market」に上場していました。プロマーケットは個人が参加できない市場ですがそちらを上場廃止として市場乗り換えとなります。

また、公募はなく全数売出100万枚という規模です。ジャスダックスタンダードだし、卸売セクターだし大丈夫かという第一印象ですね。

なお、業績の方は緩やかながら右肩上がりを続けています。

cibusiness

事業内容もBtoBで結構手広くやっているイメージです。企業向けだからプロマーケットに上場していたのかもしれませんが、プロマーケットの印象は良くない人が多いのではないでしょうか?

プロマーケットでは3540が証券コードでしたが引き継ぐみたいですね。なお、2016年12月にプロマーケットに上場した時は初値1万2000円でした。プロマーケットなのでほとんど売買や値動きに乏しく、上場後も12,000円周りをウロチョロしているみたいです。

プロマーケットからの乗り換えはあまり見たことがなく、あまりその部分は意識しないで事業や業績からの想定価格の見極めや、全数売出や吸収規模の大きさなどで、12月のIPOで比較して買えるのか判断したいところです。

第一印象ではここよりもマザーズ小型はしくなりますよね。

SMBC日興証券主幹事ですので、申し込み番号で人気度を確認するという手もあります。その他、幹事証券にフィリップ証券が入っているのは元プロマーケットを感じさせます。


他のマザーズ上場予定3社を見ていきましょう。

すららネット(3998)のIPO新規上場情報

surala

タブレットなどを用いたオンライン学習教材提供ですね。今、増えている業種と言えるでしょう。

想定価格は2,040円、主幹事はみずほ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで約5.27億円で、東証マザーズ上場小型案件です。

マザーズ・小型・ネット系(オンライン学習)で初値高騰三拍子銘柄になります。また業績の伸びもしっかりしていて、今後の広がりも期待できる産業ですね。

企業理念としては「教育格差の根絶」を目指しているみたいですね。確かに、格差などで十分な教育を受けれない人がウェブの力を使って低コストで教育の機会を受けるのに優れたサービスというイメージです。

私自身はパソコンやタブレットを用いた学習には賛成なのですが、唯一目疲れになる部分がい解消して欲しいデバイス側の問題が気になっています。長時間、ディスプレイ画面を見るのはやはり目に良くない状況なので、カラーの電子ペーパーインクなどの開発が待たれますね。

従業員もまだまだ少ない小さな会社です。そして競合も激しくなっていく分野ではあります。ただ、既存株主をみると結構ベネッセとか教育関係から資金集めできている印象ですね。期待感はあります。

比較銘柄としては教育銘柄の他、IPOでは2016年上場のチエルあたりは記憶に新しいです。

チエル(3933)のIPO新規上場情報

こちらもみずほ証券主幹事、みずほは小売系のほかにこういったサービス業系のIPOも多いですね。結構、業種に偏りがあるように思えます。幹事証券にSBI証券マネックス証券も入っていて過密スケジュールながら忘れずに申し込みたい銘柄ですね。


ナレッジスイート(3999)のIPO新規上場情報

ksj

クラウドファーストとまで言ってしまうほどのクラウド案件です。「脳の記憶補助装置を開発する会社」とあります。かっこいいですね。

想定価格は2,000円、主幹事はいちよし証券です。
吸収金額が想定価格ベースで約6.78億円で、東証マザーズ上場小型案件です。

SFA(Sales Force Automation / 営業支援システム)、CRM(Customer Relationship Management /顧客管理システム)です。ビジネス系3文字英語が頻繁に出てきます。

こういうの使いこなして売り上げ伸ばしているビジネスマンは仕事の鬼のイメージですね。正直、ちんぷんかんぷんですが業種的にはIPOで初値高騰人気業種です。しかも、主幹事いちよし証券と来ました。

規模的にも初値が騰がるイメージし乾きませんが、上場時期がキツキツスケジュールのど真ん中なのでその分は割り引いて考えたいところです。スケジュール感の割引がその日単位でなく週ぐらいの固まりで資金の流れをイメージしたく、こういった場合は週単位で2極化すると考えておいたほうが良いです。こちらは2極化でもプラスに働きそうですが・・・

まだまだ人気業種ですが、結構この手の上場企業も増えてきたので、今後は競合企業との差異点をどれだけだして競合に勝っていけるか(シェアを獲得できるか)の争いになりそうです。

こちらもネット証券ではSBI証券マネックス証券がしっかり入っています。


ジーニー(6562)のIPO新規上場情報

geniee

上場観測のあったジーニーも出てきました。アドテク関連になります。ベンチャーとして出資も豊富な企業となっています。広告ネットワークの最適化事業ですね。

想定価格は1,220円、主幹事は野村證券です。
吸収金額が想定価格ベースで約18.3億円で、東証マザーズ上場中規模案件です。

大きなところではGoogleの公式認定パートナーとして知られていましたが、上場することによって認知度や信頼度が上がるのはメリットがありそうです。その為、結構上場至上主義で来ている印象で、やや上場ゴール感も見て取れます。

業績を見ると売上げの急成長をみるとマザーズ上場のベンチャー企業らしい動きでこれは狙ってくる人も多そうです。野村證券主幹事ですが規模もそれなりで、IPOも重なる時期なのでそれなりに公募獲得のチャンスもあるかも知れません。

ベンチャキャピタルの出資も多く、ストック・オプションもなかなか安価で大量にあります。このあたりに目をつむって上場時に投資する価値があるかの判断も必要ですが、ゲーム株系に比べると、事業的には必要でお金になりやすい事業だと思います。

広告は必要ですが、最適化は望むところでしょう。

とりあえず月曜日に4社とも12月18日に上場予定で新規承認となりました。この週もIPO件数は多そうですが、果たして大安日に後どれ位来るかで多少初値に影響はありそうです。

黒澤が保有している全証券会社25社の特徴と感想を随時更新

一気に12月のIPOの数が増えてきました。こうなると公募取得もそうですが、慎重な銘柄の見極めも必要ですし、それがセカンダリー相場のチャンスにも繋がります。忙しい師走になりそうですが、ここでしっかり結果を出して良い年末を迎えたいですね。

忘年会シーズンでしんどい方も多いかもしれません(笑)

初値予想もお願い致します。

IPO初値予想、読者予想の結果と投票所