2022年12月のIPOのブックビルラッシュが始まっております。BBスタンスは仮条件発表後に随時更新してツイッターの方で短評を交えて紹介していますが、週末ということで全体の雑感を少し書いておきたいと思います。 

IPO初値予想、読者予想の結果と投票所

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今年の12月IPOラッシュは13日から29日までで25件になりました。

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【IPOカレンダー・一覧表】騰落率、損益、その後の値動きなどチェックに

リスト表記ではなくカレンダー表記のページを見るとスケジュール感覚が掴みやすいかもしれません。日毎の合算した吸収金額も載せています。ちなみに去年が散々だったという記憶の人も多いでしょう。カレンダーページではすぐに昨年度のページヘも行けますので確認すると良いでしょう。

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このページでも対比の意味で載せておきますが、昨年度のほうが過密感が酷かったですね。最大7社同時上場の戦慄のクリスマスイブでした。あと日毎の吸収金額も桁が一つ違う感じです。上場ラッシュ(15日から)で上場件数は31件(うち1件中止)ですね。

去年の12月のIPOラッシュからどうもIPOの地合いが急悪化したという記憶が強いので、昨年度の状況と比較しておくのは大切でしょう。昨年いくらべると今年は緩やかに収まっていると感じます

  • 現状は仮条件が全て強気状態

12月のIPOのBBがスタートしていますが、13件の仮条件が既に発表されています。その仮条件全てが上限で想定価格を上回る設定になっています。このところIPOの初値を見ていても地合いが回復基調で、この流れだと仕方のないところかもしれません。

明日から残り12件の仮条件発表もありますが、今の状況ですと仮条件はやや強気が増えそうです。ここで怖いのは高く買わされて、いざ上場日に地合いが悪くなって梯子外しの状況ですね。慎重に行きたいところですが、過去のデータからも仮条件強気は初値にとって悪いことではありません。特に大型案件や海外配分もあるではBB時の需要がしっかりあることが確認されないと強気にならないので、好感触と言えそうです。

それでも、これだけの数のIPOが強気でスタートすると、うまくいかない銘柄もいくつかは出てくると思います。それをズバリ的中させるのは至難の業ですが、個人的な評価ではC級評価でも4点と5点に分けていて少し差を付けています。強気にB級にした銘柄に関しては初値は割れないで欲しいと思っていますが、昨年12月から何度かミスジャッジしていますので、BBスタンスの内容をよく読んで評価のところで引っかかる部分がある場合はパスしても良さそうです。

  • IPOジャンキーにならないこと、忙しい時期は焦らない

私はIPOブロガーで参加姿勢が強いので、どうしても微妙銘柄でも参加姿勢になってしまいます。「ギャンブルは参加しなければ負けはない」という格言がありますが、IPOラッシュ時の公募参加やややギャンブル面が強くなります。IPO公募参加はかなり期待値の高い事象ですが、12月のような過密スケジュール時は期待値がかなり下がっていると見たほうが良いでしょう。

期待値が下がっているのに勝負があるなら参加したいとなるのはギャンブル中毒です。人間は参加欲みたいなものがあると思いますので、ついつい手を出してしまうことが多く私も精神的に鍛えないといけないし経験を通して自分を律することも大事でしょう。IPOだけにこだわり続けずに広い目で見ると良いかもしれません。

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IPOでもチーズはどこへ消えた?的な現象を感じ取れますので、さくさく次へ進める精神ぐらいが良いですね。

後は公募割れしても引きづらないで、全体を通した期待値があると見て悩まず全部参加出たとこ勝負で戦っても案外勝てることが多いです。B級銘柄まで勝負、C級銘柄まで、5点評価以上は参加とかザクッと区切ってしまっても良いかもしれませんね。

私は全銘柄BBスタンスを考えているので、初値が出たところでセカンダリー参戦への参考に自分のページがなればとも思っています。セカンダリーも自分が好きなタイプの攻め方がそれぞれあると思います。長年IPOを見ていると勝てるパターンをいくつか探すこと出来ると思います(IPOセカンダリーは激しいのでいつも勝つでなく、総合して勝つ確率高いで攻めてください)。


今年の12月IPOは新規承認時から「ダウンラウンド上場(前回の資金調達から株価評価を落としている状態)」がいくつかあり話題となっています。公募組としては安く参加できてラッキーと言えるかも知れませんが、今の地合い回復を受けて、少しでも高い公開価格にしようとしてくるでしょう。

もともと評価を落としている理由があって価格が安いので、ぬか喜びせずに参加したいですね。12月の駆け込み上場にダウンラウンド上場が多いのは、翌年以降のIPO市場への不安も出てきますね。駆け込まないと苦しいスタートアップ界隈になっているのかもしれません。

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昨年よりは今年のほうが12月IPOラッシュも状況が良いと思っていますが、今のIPO地合い回復基調が続いて上場ラッシュに突入して欲しいところです。うまく参加できるといいですね!