6月IPO3件目の新規承認です。すでに6月下旬のIPOが出ていることでまだ3件はやはり少なめですね。明日は金曜日ですので何件が出てくる可能性がありますので出揃うのを待ちたいところです。

マイクロ波化学(9227)のIPO新規上場情報

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マイクロ波化学と社名に化学とついているけどサービス業セクターになっています。事業としては研究開発やライセンス事業なので、赤字バイオ案件に近い雰囲気で見たいところでしょうか?ただ、マイクロ波化学というのは分野としては面白い分野で可能性の面を考えると注目される可能性はあります。

想定価格は580円。主幹事はSMBC日興証券です。
吸収金額が想定価格ベースで20.2億円で、東証グロース上場の中型IPOです。

事業の内容を見るとカーボンニュートラルを意識して「マイクロ波」を有効活用する研究開発を行っています。「省エネルギー」「高効率」「コンパクト」がキーワードになっていますね。

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上記図は一般的にもマイクロ波をイメージしやすいのではないでしょうか?やはりマクロはと言えば「電子レンジ」です。鍋に火をつけて煮るよりもレンジでチンしたほうが効率的なのは料理でも現代ではたくさん出てきています。同じように様々な産業で置き換えが出来れば都合の良いエネルギー改革になりそうです。

歴史を見ると設立したのが2007年と結構古いですね。15年掛けて自社にプラントまで作って頑張っている姿が確認できます。そしてここに来て上場となれば応援したくなりますね。一方で、上場時にすでにベンチャーキャピタルからの出資でジャブジャブの状態。赤字も続き、収益化の道筋もよく分からないのでIPO視点では赤字バイオベンチャーを同じ匂いがします。

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主な取引相手先を見ていると大手の化学系会社が出てきますが年度ごとに契約が取れるかどうかの感じでまだまだ安定していません。技術的に本当に世界の化学を買えるだけのものを持っているか?で長い目で見て投資できるかになりそうです。

そういう意味ではIPO公募引受で初値で売って儲けようというタイプの方には少しおすすめしにくいIPOになるかも知れませんね。

私は大学時代に電子電気工学科でしたので、電子の分野でマイクロウェーブの研究は少し見たことがあります。それはマイクロウェーブでコンクリート破壊などの実験(建物解体にマイクロウェーブを活かす)でしたが、マイクロ波で欠陥調査なども可能で、マイクロ波が今後、工業の世界で「世界を変えるポテンシャル」はあるとは感じています。

「Make Wave,Make World. 世界が知らない世界をつくれ 」をいうメッセージがありますが、上場抜きにしてこの技術が活躍してくれれば面白いなとは思いますね。

主幹事はSMBC日興証券です。さらにSBI証券楽天証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券と少ない4社の幹事証券構成です。枚数が多いので公募で貰える可能性はかなり高いIPOなので、BBスタンスは迷うことになりそうですね。

マイクロ波化学(9227)のIPO新規上場情報

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