今年の12月のIPOラッシュは以下のラインナップです。全銘柄の仮条件発表が終わりBBスタンスを全て更新しましたので、改めて報告します。

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私は最終のBBスタンス更新はいつも仮条件発表を待ってからになります。仮条件の価格設定は「強気or弱気」「割高or割安」の判断材料になるので、初値予想・BBスタンスに大きな要素を占めるので、その前段階で決めてしまうと、また見直しということが起きてしまうからです。

毎年12月は1年の中で一番IPOの数が多くさらに上場ラッシュが毎回起きます。

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【IPOサマリー】2001年以降のIPO情報を一覧、グラフ表示

サマリー表示の月別を確認すると分かりやすいですが12月は1番IPOが多い月で、パフォーマンスは若干ですが落ちるのがいつのもパターンです。

そんな中、今年の12月IPOのBBスタンスを全て更新して感じたことを書いておきます。

  • 今年は仮条件が強気になったものが多い

これは直前のIPO地合い回復傾向が影響していると言えて、公募参加組にとってはマイナスでしょうか?逆に言うと主幹事証券会社的には少しでも上乗せして公開したい思惑が見て取れます。

もともとダウンラウンド上場が多く、前回ラウンド時よりも大幅割引での上場が多かったことから少しでも高くしたい意図は強かったかもしれません。

  • ダウンラウンド上場がたくさん。駆け込み上場?

12月のIPO新規承認で皆さんビックリした人が多いぐらいダウンラウンド(前回資金調達時から時価総額低下)での上場がたくさんあります。実に12月上場ラッシュの中に7社がダウンラウンド上場とされています。

  1. ELEMENTS 89.9%減(4年3ヶ月)
  2. note 86.8%減(約半年)
  3. INFORICH 66%減(約1年)
  4. スマサポ 64.8%減(約10ヶ月)
  5. スマートドライブ 55.6%減(約2年弱)
  6. トリドリ 47.9%減(約10ヶ月)
  7. フーディソン 0.03%減(約3年半)

上記の順で直近の資金調達ラウンドからの下落率が高い並びになっています。特にnoteなどは半年の間に9割も評価を下げられており、上場するにあたって相当な評価減となっています。

ここまで揃ったのも珍しく、この12月に上場しないと先はないという駆け込み上場、ギブアップ上場という気配です。それでもなんとか上場までこじつけていますので、公募組的には攻めどきという評価としています。 逆に来年以降IPO大丈夫か?というのとスタートアップ投資熱が極端に冷え込みそうです。


12月の上場ラッシュの厄介なところは、上場ラッシュが来るのは分かっているのにBB時点ではその影響がまだ出てないので、ついつい過去の上場ラッシュの買い分散を忘れて強気に見てしまう部分です。

今年も必ずジョーカー銘柄が複数含まれているとは思いますが、BBスタンスを書いていてもその選別が難しいなぁと思っています。思ってないような銘柄が公募割れの憂き目に合うことが多いのですが、どちらかというと成長期待で割高評価されているIPOが怪しいというのがいつものパターンです。

今年はそういった割高評価されているIPOが少ないイメージなので、まずは来週から始まる上場ラッシュの中でも12月14日の大型IPO2社の結果が大事でしょうか?

12月IPOが順調に進むように週末は神社に行って無事成功をお祈りしてきました(笑)

多くの方にボーナスが出るような楽しい展開になることを期待しています。公募割れ銘柄を掴んだとしても全体を通してプラスになるようにはなって欲しいところです。