本日は4社同時上場予定で4社ともに初値がつきました。初値結果は2勝2敗のイーブン。しかしながら直近IPOの値上がりも含めて、上場ラッシュの悪い影響も薄れてきている印象も持てます。

初値と初日の動きをレポートしたいと思います。毎回続けることで、今後の糸口になると思っています。

まずはクルーバー(7134)から。

初値売りで約3.6万円のマイナスです。公募当選者の方、残念でした。

クルーバー(7134)のIPO新規上場情報

【クルーバー(7134)】(公募価格2,160円)

7134

初値:1,800円(公募比: -360円/-16.7%)
高値:1,800円
安値:1,562円
終値:1,632円
出来高:418,600株(公募売出総計:682,800株)

初値は予想通り公募割れとなりました。引受価格(1,987円)でも値がつかずさらに下の1,800円でした。初値が付いた以降も更に下がっており終値で1,632円です。公開価格からは随分と下げてしまいましたね。果たして底値がここなのか?わからないぐらい微妙案件です。

当方D評価ですので、よほどの事情がない限りはパスできてそうなIPOになりますね。名前を変えて実質の再上場はいいイメージがありません。初値は当然として、後は業績次第で今後伸びていくかになるでしょう。もう少ししたぐらいが実質の再スタートポイントかも知れませんね。

主幹事はザクーに続いてみずほ証券です。忘れないように記憶しておきましょう。

こちらはピタリ賞がでました。3名の方が的中です。

引受価格を突き破って下で値がついているのに3人の方が初値予想的中できるぐらい。公開価格で上場できると思っている不可思議感がありますね。上場ラッシュのあり方と同様に、再上場案件の価格設定のあり方も考えて欲しいですね。みずほ証券はたまに安さアピールで出してくることもあり、その場合は買いなのですが・・・。


次にハイブリッドテクノロジーズ(4260)。

初値売りで約2.3万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。

ハイブリッドテクノロジーズ(4260)のIPO新規上場情報

【ハイブリッドテクノロジーズ(4260)】(公募価格500円)

4260

初値:730円(公募比: +230円/+46.0%)
高値:759円
安値:650円
終値:689円
出来高:8,884,300株(公募売出総計:2,668,700株)

こちらはSBI証券主幹事案件。結局初値はやや吊り上げも入って730円となりました。当方直前の気配で下げてしまいましたが、出たとこ勝負の初値は当てにくいと言えます。ただ、やや吊り上がったせいかセカンダリーはいまいち不調。直近IPOも買われる中、どっち付かずの展開でした。

出来高は公募売出総計を3回転以上していますので、それなりに売買はあったと思います。買いやすい値段というのも回転力が付きそうですね。悪くないIPOだと思いますが、安かったら買いたいぐらいの感覚でしょうかね?

SBI証券主幹事ですのでチャレンジポイントの換算もしておきます。

2.3万x3枚セット÷160P≒431円となりました。結果的に160Pぐらいでポイント当選していれば、それなりに価値がでた案件になります。200P注ぎ込んだ場合は345円です。それでも今のインフレ気味を思えば十分な結果が出たかもしれません。

12月IPOはSBI証券主幹事の案件が手に入っていたら、こんな相場でも初値売りだけでプラスになってそうですね。

こちらはピタリ賞がでませんでした。

読者予想の平均値や補正値では700円や761円という値が出ていますので、予想される程度の初値でしたが、たまたま730円予想がなかった感じです。ある程度、コンセンサス通りの結果になったと言えますね。


3つ目にエクサウィザーズ(4259)。

初値売りで約1.2万円のマイナスです。公募当選者の方、残念でした。

エクサウィザーズ(4259)のIPO新規上場情報

【エクサウィザーズ(4259)】(公募価格1,150円)

4259

初値:1,030円(公募比: -120円/-10.4%)
高値:1,150円
安値:1,012円
終値:1,075円
出来高:10,502,400株(公募売出総計:29,607,200株)

最注目だったエクサウィザーズも普通に公募割れとなっています。しかも引受価格で止まらず1,030円でした。もう初値で期待するのは苦しいIPO地合いと言えそうです。ところが初日で高値公開価格タッチまで戻しています。チャートを見る限り、かなり分厚い壁に蓋をされているように見えますが、出来高自体は公募売出総計の3分の1程度です。まだまだ、本格的な売買が感じられないとも言えそうですね。

初日の公開価格超えアタックは失敗に終わり、後半垂れていますが、少し前のネットプロHDが本日再び公開価格付近まで戻しています。こちらも上場ラッシュが終わってもどちらに転ぶか?という楽しみを残していそうですね。

主幹事のSMBC日興証券です。どうも初日に1,150円まで上げた状況は胡散臭さもありますが、とりあえずタッチしていますので後は市場に任せたということになりそうです。

こちらはピタリ賞がでませんでした。

読者予想も期待と不安が混じっている雰囲気でしたが、結果的には初値期待は苦しいところでした。一方で、初日で買い場があって初値で買っている人が含み益状態なのはある意味良かったのかもしれません。セカンダリー勢に儲けがないと、IPOの燃料にならないですからね。


4つ目に三和油化工業(4125)。

初値売りで約5.2万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。

三和油化工業(4125)のIPO新規上場情報

【三和油化工業(4125)】(公募価格3,500円)

4125

初値:4,020円(公募比: +520円/+14.9%)
高値:4,720円
安値:3,980円
終値:4,720円
出来高:1,565,000株(公募売出総計:880,000株)

結果的に今日の注目IPOは三和油化工業となりました。初値は4,000円超えの4,020円です。当方は公募割れもやむ無しぐらいで見ていたので完全に思惑外れです。その後は強いものはより強くでストップ高まで行きましたね。IPOらしい2極化感を感じますね。しかしストップ高までいくようなIPOに見えないのですが、どこまでチキンレースが続くでしょうかね?

野村證券主幹事案件は好調ですね。あと、何故か漢字社名のIPOが好調です(笑)。まぁ、こういうのはたまたまだと思いますが、これだけ異次元の上場ラッシュでは何か一つぐらい不思議なトレンドが出てもおかしくはないですね。

結果的に野村證券さんのIPOは割高感とか目を瞑って参加し続けても良いのかもしれませんね。

こちらはピタリ賞がでませんでした。

読者予想の平均でも公募割れなど感じられましたが、それを「打破して上がる=更に買いを誘う」というIPOらしい方程式が出来上がりましたね。IPOのセカンダリーは波に乗る、すぐにいい波に移るが鉄則かなと思います。


以上、4社の初値レポートです。初値は2勝2敗となりました。しかしながら公開価格にタッチして逃げ場があったり、直近のIPOでも買い戻しなどが既に起きています。初値に対しては地合いの悪さが響いていますが、セカンダリーも含めて考えると、それほど悪くない状況に思えますね。安く買えてラッキーな銘柄も多いのではないでしょうか?

【IPO初値結果一覧表】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに

初値結果はチャートなどを載せてまとめて記事にしたいので速報は遅いですが、
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