現在、株式投資型クラウドファンディング業務を行う金融取引業者は6社と日本証券業協会のホームページでは紹介されています。
そのうち案件をこれまでに出して募集を行ったのは5社ですが、SBIエクイティクラウド株式会社が運営する「GEMSEE Equity」は2020年に1号案件を募集して以降、全く動きがありませんでした。
SBIグループはソーシャルレンディングサービスも取り扱いをやめますし、この手のクラウドファンディングからは撤退傾向ですね。そこで、今回
「ベンチャー投資・支援事業を展開するインベストメント・テクノロジー株式会社が、インターネット金融大手のSBIグループより、同グループ企業であるSBIエクイティクラウド株式会社の株式100%を譲受け」
というニュースが流れました。
変更点は
・SBIエクイティクラウド株式会社→エンジェルナビ株式会社
・「GEMSEE Equity」→「AngelNavi(エンジェルナビ)」
心機一転サービスを開始するということで、ひょっとすると1号あたりは目玉案件とか出てくるかもしれませんので、動きは追っていきたいと思います。
なお、この新体制の顔ぶれですが興味があるというか、少し不思議なメンバーです。
Unicorn(ユニコーン) の関係者が抜け出して、別に動き出したとも取れるようなメンバー構成です。個人的に最近Unicorn(ユニコーン) の案件は紹介の仕方が少し雑になっているような気もしていました。また株主間契約の一部改訂で2倍程度のキャップでVCが株式取得する権利を得ると言った個人投資家にとっては少し夢がないような変更点が出てきたのも何か関連しているかもしれません(早期のイグジットの可能性などもちろんメリットもあります)。
いずれにしてもこの新たな経営メンバー構成を見る限りではUnicorn(ユニコーン) から抜け出して新しくやりたいというところに、全然動いてなかった「GEMSEE Equity」を譲受して素早く行動するといったことが出来たという良いタイミングだったのかもしれません。
リリースでは翌月(10月~11月)から複数案件を予定している模様ですので、今後の動きにも注目したいと思います。
個人投資家が投資家登録しておきたい株式投資型クラウドファンディング業者の特徴と感想を随時更新
株式投資型クラウドファンディング業者間の動きが活発化して、サービスが向上していくのは嬉しいですね。FUNDINNO(ファンディーノ)が業界トップの位置で好調ですので、その動きを牽制して、良い案件を複数出して欲しいところです。