国内5例目、bitFlyer(ビットフライヤー)では初となるIEOとなる「エルフトークン(ELF)」ですが、募集申込みが終わり抽選発表前にひと悶着ありました。
個人的にはやっぱり暗号通貨・・・、株のIPOとは違ってまだまだなんでもあり不安定な市場だなぁというのが率直なところで、これだけ株の調子がいいのにわざわざ不安定なところに突っ込むのもどうなの?と反省しているところですが、IPO好きは新しいもの好きという性が出ますね。後は分かりにくいものを調べてみたい、参加して雰囲気を味わってみたいという感覚は拭いきれません。
国内5例目IEO「エルフトークン(ELF)」について考察、bitFlyerでは初のIEO!
bitFlyerの初のIEO「エルフトークン(ELF)」、人気が読めないがやはり初物参加姿勢か?
これまでに2つの紹介記事を書いてきましたが、結論としてはbitFlyer(ビットフライヤー)の第一弾IEOということで失敗は避けたくないということからなんとかするのでは?程度のIPOではC級レベルぐらいだろうという判断です。
そして募集期間が終了して2つの出来事が分かっています。後は取引開始がいつなのか?ですね。
抽選日が延期される!そして後からロックアップ締結が発表される
2月21日の募集終了後の抽選結果発表日にいきなり「延期」のお知らせがリリースされました。
もしIPOだったら、この時点で顧客の申込みは一旦キャンセル扱いにして再度やりなおしが当然なのですが、ここは暗号通貨取引所の不安定なところというか、予定が狂っているのに顧客の申込みをロックして予定より1日延ばして、抽選付与の決定がされています。
この1日延期は申し込んだ人を相当ヤキモキさせたのでは?と思っています。
私はさすが暗号通貨市場だな、こんなことなんぼでもありそうぐらいの感覚で見ています。ハナから怪しいものにタッチしているぐらいの感覚のほうが精神的に良いですね。そして翌日に新たな情報「ロックアップ関連」が追加されて予定通り付与実施が開始されます。
後出しロックアップはなぜ起こったのか?
翌日22日にリリースされた内容です。協議って?何で揉めていたの?という部分が書かれていて、ロックアップの締結が揉めていて、それが完了するのに遅れたということになっています。
内容を読んでみると「顧客の意見で資産保護のためロックアップの必要を感じた」から「申込みが低調で、このままロックアップなしだと取引開始後売り圧が酷く散々な結果になるのを回避したかった」というのが読み取れそうです。
後出しロックアップはネガティブな面とポジティブな面の両方を含んでいることが分かりますね。
「ネガティブな面」
- 人気がなかったことの露呈
- ロックアップなしでもなんとかなると思っていたという募集の仕方
- IEOの経験のなさから来るドタバタ劇
「ポジティブな面」
- 単純にロックアップで大口の売り圧がなくなる
- ロックアップがあるなら申し込んでいたであろうという後出しジャンケン
- 取引所が絶対に募集価格割れさせたくないという意気込み
- 中期的に価格維持への寄与
ロックアップの内容ですが、多少複雑そうに見えますがそれほどでもないので是非リリースを読むことをオススメします。図解しているので分かりやすいです。
エルフトークンのロックアップ内容
bitFlyer(ビットフライヤー)の報酬トークンは発行の4%。それを4分割してロックアップをそれぞれ付与しています。基本的には取扱開始から12.5円(発行価格未満)では1年売却不可です。しかし1.5倍や2倍など階段状に条件をつけてプラスであれば売ることが出来ます。募集価格より安くは上場後すぐに売り圧はbitFlyer(ビットフライヤー)の報酬トークンからは出てきません。
運営側の報酬トークンはさらに厳しいロックアップです。1年間は全く売れません。さらに1年経過後も12.5円未満では売れないのでELFの価格維持には貢献する内容でしょう。ストック・オプションみたいな感じになっていますね。
一番発行数が多い運営チームのトークンです。こちらは6ヶ月間売れません。さらにその後も6年という長い年月で少しずつ売れる分があるという、長期的にしっかり運営してトークンの価格維持に寄与してねという意思表示になっています。
正直、HashPalette 及び株式会社 HashPortのロックアップは長期的に売れない内容になっていてかなり厳しいので、了解を得づらかったのだと思います。ただ、bitFlyer(ビットフライヤー)としては募集状況を見て、このままロックアップを掛けずに進むともっと酷いことになりますよ(ELFトークン自体、すぐに暴落する)と条件を飲ませたような内容と感じます。
エルフトークンの取引開始時の価格はどうなる?
まもなく取引開始日が発表されると思いますが、もともと
「2024 年 2 月 22 日(木)~2024 年 3 月 31 日(日) の期間中に決定」
と長いスパンが取られていました。個人的には条件が整い、準備OKなら早めに取引はスタートさせると思っています。ゲーム自体は2月26日にリリースされることから、ゲーム開始後の買い需要がある時に取引させないと流動性の問題も出てくるでしょう。bitFlyer(ビットフライヤー)としても早く取引スタートして取引所としての運営を頑張りたいところだと思います。
結局は、bitFlyer(ビットフライヤー)さんが初のIEOとして、失敗したくないから過度に慎重に事を進めていると思います。思惑をみれば取引開始時の価格は、ほぼ12.5円を超えたところぐらいで進んでいくような気がします。
段階に分けたロックアップの価格解除に関しては「18.75円(1.5倍)」「25円(2倍)」「31.25円(2.5倍)」が用意されています。IPOの価格感と同じようにみるなら幹事としてはロックアップ解除価格まで持っていきたいとうまく需給を見つめているのかも知れません。逆に言うと上値の蓋にはなりやすいですが、このロックアップは4%相当程度で、ハッシュパレットさん側の20%弱には価格解除がありません。
価格上昇の鍵となるのはロップアップが掛かっているなら買いたいと思っていたゲームでつかうというかIEOの取引で儲けたい層の動き、実際のゲームでの実需の動きになると思います。ゲームリリース時が一番需要高くなりやすいことから、やはり募集価格よりは高値で始まりそうな気がしていますが、いずれにしてもIPOで言うC級レベルの結果に本当になりそうですね。
bitFlyer(ビットフライヤー)さんの力技がどこまで効果でるかに掛かっていると思います。それにしてもIEOはまだまだ、不安定すぎるというのがよく分かる出来事でした。今後もIEOはいくつか出てくるでしょうが、もう話題性だけでは駄目でIPOのようにちゃんと中身を評価したいところです。IPOですら中身と初値結果がリンクしないのに、IEOなんて中身見てどうにかなるとは到底思えないという本音もあります・・・。