2020年10月に一度上場予定で延期になって以降、2024年10月に再び登場しそうになった大型IPO「キオクシアHD」ですが、再び動き出す模様です。

キオクシアホールディングス(6600)のIPO新規上場情報(2020年予定時)

2020年の時は時価総額で2兆円超えの予定でしたが、市況悪化で需要が取り込めないと延期しています。10月にも上場予定となりましたが、東京メトロのなども被り後ろ倒しとなりました。とにかく米投資ファンドのベインキャピタルが早く高値で売り切りたいでしょうから、上場は焦っていそうです。ただし安くは売りたくないから環境が良いときにと、まごまごしていますね。

時間が経てば経つほど評価が下がってしまっているのが残念なところで、タイミングが良いときにスピード上場となりそうです。

 半導体メモリー大手キオクシアホールディングス(HD、東京)が2025年6月までの東京証券取引所への上場を目指す方針であることが8日、分かった。東証による上場承認前に金融庁に有価証券届け出書を提出する方式を採用し、承認から上場までの期間短縮を図る市況の動向次第では引き続き年内の上場も模索する。

8日午後にも金融庁に有価証券届け出書を提出する。これまでキオクシアHDは今年8月に上場を申請。早ければ10月中の上場を目指したが、軟調な市況を理由に時価総額が目標の1兆5千億円に届かないと判断し、いったん見送っていた。(共同)

思惑としては、とりあえず時価総額1.5兆規模での上場のようで、10月上場予定の観測時データぐらいの条件で上場したい感じでしょう。

キオクシア(旧東芝メモリ)も10月上場予定!?10月に大型が2つも来るか?

「想定価格3,000円弱あたり」を目指して需要観測を図り、行けそうなタイミングで2024年12月~2025年6月の間を目指すようです。今回は日本で始めて「S-1方式」と呼ばれる「上場承認日から上場日までの期間を短縮」する方式での上場を予定しています。

11月8日に「承認前届出書提出」を行うようで、この後、機関投資家への需要調査を行いタイミング良ければ上場承認が出てきて、そこから21日程度で上場を迎えます。今のタイミングなら年内上場も出来るという感じですが、実情として12月の年末はIPOラッシュ期ですので、来年への後ろ倒しの可能性が高いでしょうか?

2025年には大型上場として「3月にJX金属」の予定が観測されています。時価総額7000億規模となり、先日の東京メトロ超えの規模です。

大型IPOが被ってしまうと需要が厳しくなりますので、キオクシアはできる限り早く上場してスッキリしてしまいたいところかも知れません。一先ず売りたい側の評価が1.5兆円規模にはしたいが、2020年は2兆円超えで予定でした。4年経って25%オフになっている状況で、これ以上遅らせても良いことはなさそうな状況にも見えます。

新規承認時の時価総額でどの程度の数字になるかが、参加側からとしては見どころのIPOになりそうです。半導体メモリ事業は、特に新規性があって成長期待というようなものでもないので、できる限り安く買えたほうがありがたいでしょうか?