当方のサイトではIPOに関する記事は、データとしては2001年から追い求めており、すでに20年以上の長いキャリアがあります。2026年は年初から初値連続公募割れなど、IPO戦線は混沌としていますが、夏休みシーズンということもありじっくり長期的視野での整理がしやすい時期です。データを元に少し見ていきたいと思います。

【IPOサマリー】2001年以降のIPO情報を一覧、グラフ表示

上記は年別のIPO成績データです。2001年からあることでネットバブル(IPOバブル)→リーマンショック→リーマンショック後の大きな動きが見れることから、IPOも大きな波があることが数年レベルでみれば分かりやすいですね。そんな状況でも過去30年程度でもIPOは今でも勝率の高いイベントというのが理解できそうです。

リーマンショック級の市況悪化となるとIPOでも負けが2008~2010年に掛けて起きているように復活するのに3~5年は掛かっています。リーマンショック後は再びIPOバブルのような事が起きないように緩やかに回復していましたが、ここ最近は、再び下落傾向にあると上記グラフからも感じられます。

当方は過去にIPOは長期的に見て4期に分けられると考え、その場面によって向かい方を変えて長くこの相場で生き残っています。

「1.IPO好調期」「2.IPO停滞期」「3.IPO衰退期」「4.IPO回復期」

基本、上記の4つの期間がループしていると感じながら、その時々にあった行動をしておくと長く続けられるのでないかと思っています。投資の世界を除いても、今は激動の時代で、次から次へと新しい技術がでてきて、スピードに乗らないと生き残れないような世の中ですが、そんな中でも、奥底に長期的視野も持っておくことで日々の行動にブレが出来にくいかも知れません。

それぞれの期間に対する考えをもう一度整理して書いておきます。

IPO好調期

上記グラフで見ると2004~2006年、そして2015年~2021年あたりの時期を指して良いかも知れません。後半の方が長いですが、波が緩やかだと好調期も長くなる、急激に成長すると好調期は短いと捉えて良いかも知れません。

この時期は普通にリスクオンの時期と言えます。積極的に参加が功を奏する時期です。

あまり後先や慎重姿勢は要らず、次のIPO停滞期になってもまだ踏ん張れる状態だとアクセルを踏み続けるぐらいの行動で良いと感じます。普通に楽しい時期と言えるでしょぅ。

IPO停滞期

そんな楽しいIPO好調期もいつかは停滞モードに入ってきます。2007年の異変、最近ではIPOに対する規制でややブレーキが掛かった2022年以降の時期が当たるかも知れません。この時期は次に「IPO衰退期」が来ることに備え始める時期です。

徐々にIPOの旨味が感じられなくなり、IPO好調期で良い思いをした人たちは、足早にIPO以外の行動を多めにしていきます。IPO参加に慎重姿勢が出てくる頃です。

ただし、まだIPOでうまく儲かる可能性は残す時期と言えます。少し収益は減っていくものの、停滞期に変わったと、脳死で行動するのを控えれば立ち回り次第でうまく行きます。

IPO衰退期

IPO衰退期は分かりやすいのがリーマン・ショック後の2008年~2010年、そして今の2026年が年初から連続公募割れを考えると衰退期と言ってよいのかは後から問われる部分でしょう。

この時期は残念ながら、IPOは旨味があまりありません。他の部分でも経済状況が悪くなっているので、世の中(世間)も厳しいと言われていることが多いです。ちょっとした社会不安などもあって、IPOどころではないぐらいの感覚です。

このタイミングでは、下手にIPOばかりを見ずに「今が底になるかも知れない」という感覚で投資先を考えるのが良いと言えそうです。とにかく異常に下がっていて買い得感があるような投資先が、数年先に活きてくるかも知れません。

IPOは残念ながら、次のIPO回復期が来るのを見極めるとじっと耐える時期です。

IPO回復期

実はIPO回復期が一番美味しい時期だったりします。IPO好調期が一番美味しいと考えがちですが、このIPO回復期が初動に乗れるタイミングです。IPO衰退期にIPOから関心を外していると、このIPO回復期に乗れないのがもったいないところです。

上記グラフで記憶に新しいのが2013年頃でしょうか?リーマン・ショック後でIPOが全然駄目だった後、回復してきた時期ですが、この頃はIPO参加者も少なくなっているので、美味しいところをたくさん頂ける時期にもなります。

しかしIPO回復期が難しいのはIPO衰退期の後に来るという部分です。本来では触りたくもないIPO衰退期にじっくり耐えて付き合ってないと、このIPO回復期には乗り遅れることになります。


上記の4つの期間がぐるぐる回っていると感じるのが、30年近くIPOを追っていて感じるところです。

そして今、長期的な流れの中で、どこにいてそうか?と問われると、「IPO衰退期」ではないかと感じます。年を通してIPOの数も少ないですし、年初から公募割れが続いたりと「IPOは儲からない」感が強くでている状況です。

ではどんな行動を取るのが良いかというと、IPOへの関心は外さないものの、どちらかというと他の投資法で粘り強く行動するほうが良いタイミングと言えるでしょう。そしてIPO回復の兆しを機敏に察知する準備をしておきたいところです。

IPOだけでは満足行く収益にはなりにくい時期かもしれません。それでも、ここでIPOへの関心を外してしまうとIPO回復期での美味しい思いも逃してしまうということを意識しておきたいですね。