明日は4社同時上場となります。9月は月末にIPOが重なってしまいました。さらに明日は権利付き最終日というのもあるので、あまりIPOに資金流入がされにくい日でもあります。初値はもちろん注目ですが、権利落ちの翌日まで直近IPOも含めて動きに注目したいですね。

なお、正直IPO地合いは良くありませんので、後ろ向きな直前予想をご了承ください。

上場日ベースの合算吸収金額でみると今日25日の方が合計値は大きく、明日の銘柄は合計しても50億レベルですので実際はそれほど吸収金額ベースでは重たくはない状況です。しかしそういったのはあまり意識されないでしょうね・・・。

【IPOカレンダー・一覧表】騰落率、損益、その後の値動きなどチェックに

カレンダー予定表も合算での吸収金額など見やすいので参考にしてください。

それでは、明日上場の直前予想です。


まずは、グロースエクスパートナーズ(244A)から。

グロースエクスパートナーズ(244A)のIPO新規上場情報

上場日の参考情報

・気配更新
上限値段:3,520円 気配更新:更新値幅77円、更新時間10分
下限値段:1,148円 気配更新:通常の更新値幅・更新時間(3分)

・注文受付価格の範囲 :383円~6,120円

それでは初値予想です(公募価格:1,530円)

1,980円(公募比: +450円/+29.4%)
読者予想平均値:2,029円 | 中央値:2,000円 | 補正値:2,052円

主幹事の引受価格:1,407.60円

野村證券主幹事の安定的なスペックのIPOです。DXコンサル系は今や落ち着いた評価の銘柄が多いですが、ここは大手企業向けとうことで手堅さが強いですね。野村證券主幹事で枚数も少ないことから、恐らく需給面でもかまり締まった状況になりそうで、高確率で初値プラススタートが望めます

後は初値プラスでもどの程度上がってくれるか?になりますが、2~3割上がったところに心理的な抵抗線になりやすい2,000円のラインがありますので、その手前の1,980円で予想しました。2,000円手前スタートで程よい結果を期待したいですね。中長期的にもジリジリと安定して伸びそうな雰囲気はある銘柄です。

一方、公募組は極端に少ないと思われることからIPO公募当選初値売りで楽しみにしている人も少なそうですね。同時上場で目立ちにくいことから初値には少し下方向で影響を受けやすい銘柄だと思います。中長期で考えている人にとっては、少しでも低い水準で始まってほしいでしょうか?


次にINGS(245A)。

INGS(245A)のIPO新規上場情報

上場日の参考情報

・気配更新
上限値段:4,465円 気配更新:更新値幅97円、更新時間10分
下限値段:1,455円 気配更新:通常の更新値幅・更新時間(3分)

・注文受付価格の範囲 :485円~7,760円

それでは初値予想です(公募価格:1,940円)

2,700円(公募比: +760円/+39.2%)
読者予想平均値:2,442円 | 中央値:2,440円 | 補正値:2,442円

主幹事の引受価格:1,784.80円

明日上場銘柄の中では一番注目されそうなのがラーメン屋のINGSでしょうか?IPOで外食小売なんて不人気の定番だったのですが、今はラーメン屋となれば世界に誇る和食のイメージになりましたね。ここもB級評価にしていますが、同時上場の中では「強」の結果が出やすい銘柄となりそうです。初値予想は2,700円と2,500~3,000円あたりをターゲットにしました。

これでも1.5倍になってないので行き過ぎ感はないのですが、ラーメン店で株価が2,500円超えとなると見た目で割高な印象も出てきます。ただ、既上場銘柄との比較をすれば3,000円あたりは許容されるレベルなので面白いですね。

当方、運良くSMBC日興証券で頂きました。しかしネット情報を見てると結構当選者多いんですよね。

ラーメンブームで人気は高かったと思うのですが、手に入れている人多そうなので、需給的に案外伸びない懸念も感じています。同時上場で思わぬスタートも意識して慎重に売買したいです。


次にアスア(246A)。

アスア(246A)のIPO新規上場情報

上場日の参考情報

・気配更新
上限値段:1,564円 気配更新:更新値幅34円、更新時間10分
下限値段:510円 気配更新:通常の更新値幅・更新時間(3分)

・注文受付価格の範囲 :170円~2,720円

それでは初値予想です(公募価格:680円)

945円(公募比: +265円/+39.0%)
読者予想平均値:973円 | 中央値:930円 | 補正値:973円

主幹事の引受価格:625.60円

こちらは直前予想はBB前予想を据え置いて945円としました。物流問題という社会問題に対応して伸びていて、良い会社という評価なのですが、なにぶん4社同時上場では地味感も感じます。時期が違えば1,000円超え初値もあったと思うのですが、届かずという予想にしました。これでも大手予想に比べると、当方の予想はやや高めとなっています。

当方、公募株当選していますので、予定の初値に届かずなら売らないで保有しても面白いレベルという印象で、逆に微増スタートなら穴場でセカンダリーを狙いたくなる銘柄です。「割安x成長性期待」が地味に隠れて包有されている印象です。

もし出版社などから雑誌企画で「今年上場した銘柄で、中期的セカンダリーで狙いたい株は?」なんて特集があったら、恐らく株価伸びてないうちに雑誌発行されそうなので、この銘柄を推奨しそうな銘柄です(笑)


最後にキッズスター(248A)。

キッズスター(248A)のIPO新規上場情報

上場日の参考情報

・気配更新
上限値段:5,890円 気配更新:更新値幅128円、更新時間10分
下限値段:1,920円 気配更新:通常の更新値幅・更新時間(3分)

・注文受付価格の範囲 :640円~10,240円

それでは初値予想です(公募価格:2,560円)

2,356円(公募比: -204円/-8.0%)
読者予想平均値:2,656円 | 中央値:2,590円 | 補正値:2,706円

主幹事の引受価格:2,356円

本日の上場銘柄の初値結果を見て一番、直前予想で変更を加えたのがキッズスターになります。条件的に初値は厳しそうということで引受価格の公募割れとしました。「吸収金額の大きさ」「価格が割高」「イグジットタイプ」「親子上場」「主幹事を不安視」など初値は不安定と思っていましたが、地合いが悪いと真っ先に影響を受けやすそうです。

事業は個人的には好きですが、やはりじっくり株価が下落してくれないと買いにくい印象です。仮条件が弱気で下方向は2,100円まで提示しており結局、上限の2,560円で決定しています。なんとなくですが、主幹事が高値で売り捌いた感が強く、公募組は残念ながら公募割れなら一旦、引受価格で逃げて買い直したほうが良い勝負が出来そうと感じています。

親会社は売出をせず、ロックアップが掛かっているものの90日です。親会社の株価推移を見てしまうと、ここを高値では買いにくい印象が強くなります。頑張って欲しいけど参加は別物という印象でしょうか?全ては地合いが良ければ別評価になっていたのにという銘柄です。


以上、明日上場予定の4銘柄の直前予想を更新しました。

いきなり4社同時上場ですので、思っている以上に影響は避けられないでしょう。強弱がしっかり分かれやすいですので、流れが見えたら、逆らわずに対応するのが良いかも知れませんね。うまく流れに乗って10月のIPOに繋げられたら最高ですね。

【IPO初値結果一覧表】騰落率、損益、その後の値動きなどチェックに