上場観測のあった住信SBIネット銀行の新規承認が出ました。3月IPOのテーマの一つになりそうです。インターネット専業銀行では初の上場会社登場ということになります。楽天銀行も上場準備に取り掛かったようですが、こちらのSBIx楽天ではSBIが先手をとった形です。
「NEOBANK」と称してネット銀行ならではの「新しさ」「便利さ」をアピールしています。ATM手数料や振込手数料無料、SBI証券(証券会社)との連系、キャッシュレスサービスなどに強みです。
想定価格は1,920円。主幹事は野村證券です。
吸収金額が想定価格ベースで1,328億円で、東証1部上場の大型IPOです。
久しぶりに吸収金額1000億以上の規模のIPOが出てくることになります。遡ると1000億以上規模は2018年のソフトバンクまで遡りますね。それだけ久々の大型上場が来たことになります。このIPO地合い下でうまくいくのか?主幹事野村證券の手腕が試されそうです。
逆にいうと、野村だからなんとかできる雰囲気に持ってこれる可能性ですね。
グローバルオファリングで国内60%:海外40%の割合での配分を予定しています。
既存株主は三井住友信託銀行とSBIHDが50%づつ持っていて、それぞれ同数を放出。売出株式比率は約91%のほぼ売出IPOです。上場することによって資本力を高めて、インターネット銀行としてのサービスを強めていくでしょうから上場自体は好感ですが、株価に対しては適正価格かどうか?見極める目が必要ですね。野村證券主幹事ですので、できる限りの目利きで出してきそうですが、このIPO地合いの悪い時期にオファーする適正IPOプレミアムディスカウントが出るかどうかですね。
目論見書に載っている業績成長の様子です。堅調さが伺えますが、この堅調な状況を加味して野村證券が値付けすると思いますので辛いところですね。
事業としてBaaS事業が2020年に開始しています。BaaS「Banking as a Service」のようですが様々な他のサービスにAPIなどを提供して一元化プラットフォームとしてサービスを提供しそうですね。まさに生活に必要なものをまとめる経済圏を作っているイメージです。
利用者にとってはSBIネット銀行の口座があれば、他のサービスでの利便性や優遇などを得られる可能性があるでしょう。SBI証券とのリンクが分かりやすい例ですね。
ややお祭り的なIPOが登場ということで、IPOファン的には参加してみたい想いがありますが、各方面の評価を含めて十分情報が出揃ってからBBスタンスを決めたいと思います。
いよいよ噂の知名度・注目度の高いIPOも3月IPOとして出てきました。地味系や微妙系が続いていましたので、少しでも興味深いIPOが出てくることは嬉しいですね。後はできれば上場時に小幅でも良いので初値プラスになってIPO公募組に少しメリットがある状況を作り出して欲しいですね。
初値予想もお願い致します。