意外と参考にしている人が少ないかもしれない「日本証券業協会」のホームページを紹介したいと思います。協会員は金融商品取引業を行うもので構成されていて、取引環境の改善、自主規制などを話し合っている場ですね。
IPOの公平配分に関してもこちらでルールを策定したりしています。過去に公平配分を10%以上にするなど決めたところですね。たまにパブリックコメントを募集していますので、不満がある時は狙ってコメントを入れるべきでしょう(現在もIPO関連のパブコメあります)。
このホームページでは結構貴重なデータが公開されています。
IPOでは新規公開に際して行う株券の個人顧客への配分状況にて月次で銘柄別に個人投資家への配分状況を掲載。実際のデータとして私も楽天証券やSBI証券の分析攻略情報のために使っています。
楽天証券のIPOを大分析!2017年からIPO注力で注目の楽天証券の実際の状況は?
SBI証券のIPOチャレンジポイントを大分析!過去の当選ボーダーラインを調査、ポイント戦略は?
他の証券会社の公平配分の状況、裁量配分の状況も見れますので各証券会社の配分の癖を把握して、よりIPOの公募株ゲットを目指すのに活用できます。
もう一つ、興味深い情報が株式投資型クラウドファンディング系の情報です。
2つの情報がECF関係の現状把握として参考になりますね。ECFで取り扱った案件は株式投資型クラウドファンディングの統計情報・取扱状況に報告義務があるようで、各業者では過去の案件で不成立になった案件はページは消されることが多いですが、こちらには情報が残ります。
【株式投資型クラウドファンディング一覧表】調達規模、プレバリュー、その後の動きなどのチェックに
なお、私のデータまとめページでも不成立の情報は残しています。株式投資型クラウドファンディングの現状をより正確に見て貰うほうが、正しく業界の状況を掴めると思っています。募集が集まらず不成立となった場合は、「消したい過去」みたいに考えられがちですが、残念ながらタイミングが悪く資金が集まらなかった良い案件もあると思っていて、そういう苦しい過去を消す必要はないというのが、個人的な思いです。
株主コミュニティの統計情報・取扱状況では今年始まったFUNDINNO(ファンディーノ)での「FUNDINNO MARKET」の取引状況が確認できます。こちらは毎週取扱状況を掲載しており、「FUNDINNO MARKET」が株主コミュニティを今までにないレベルで活性化させているのを確認できます。
少し古いデータですが2022年4月6日公表の「2022年3月28日~2022年4月1日報告分」ではFUNDINNO(ファンディーノ)での約定状況も結構見れますので参考になります。
流動性が高まることは株価の成長にとって大切かと思いますので、活性化して欲しいところですが、株主コミュニティの全体の利用状況を見ているとFUNDINNO(ファンディーノ)は新規に入ってきてかなり健闘しています。
参加人数も数百人レベルとなっており、普通に開けた市場に成長しつつある姿が感じ取られますね。
このような生データあったり、業界側で報告義務を提出しなければならない。またワーキンググループで話し合った結果が結構重要な内容だったりします。IPOでは「公開価格が高くないか?」問題もワーキンググループで話し合われ結果がここで公表されるはずです。
「日本証券業協会」のホームページはちょくちょく覗いて、何か重要なデータ、参考になるデータが載ってないか確認したいですね。