本日は1社の新規承認に落ち着きました。京都に本店を置く不動産会社ですね。
京都のこの系統のIPOは、ここ数年で何件かあったので比較しながらの紹介になりそうです。
京都・滋賀を中心に大阪奈良へも拡大中とのことです。京都は学生の街というぐらいで賃貸住宅需要が非常に高い地域になります。そこから京都本店の不動産業のIPOも増えている感じですね。会社の雰囲気もだいたい同じです。
想定価格は1,580円。主幹事はみずほ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで4.99億円で、東証スタンダード上場の小型IPOです。
まず沿革を眺めますと長栄ホームが前進となっています。この名前にビビッと来る人もいるかもしれません。2021年12月に京都の不動産会社で長栄と言う名前の会社が東証2部に上場しています。
追っかけてみると余り関係がないような会社に見えますが、京都は一族で鞄屋とかが争ったり、飲食店が暖簾分けしたりといろいろありますので、同じ名前だと何かあるのか?と思ってしまいますね。(その後、社長の名前で色々検索すると普通に長栄から長栄ホームのようですね。長栄の方にも槇野常美さんの名前があります。)
上場会社の社長の名前で検索すると、どこかにインタビューやストーリー記事が載っていたりしますが、京都の会社の経営者って、まだまだ体育会系で突き進むというのが多いようですね。不動産系とか、激しい争いで普通の人なら勝てませんね・・・。
その他、京都に本店を置く上場不動産業は
・2017年7月に東証2部に上場
ジェイ・エス・ビー(3480)のIPO新規上場情報
・2015年3月に東証マザーズに上場→現在And Doホールディングスに改名
ハウスドゥのIPO新規上場情報
などです。ハウスドゥは少し毛色が違うフランチャイズの仲介業が多いですが、他の会社は「学生向け賃貸物件」を得意として、そこから業績を伸ばしている会社ですね。過去の上場会社のホームページはいつの間にか垢抜けた感じになっていますが、どちらかというと学生向けに安い、素早い、たくさん用意なんてのがモットーかと思います。
目論見書は目立った特徴的なことは少ないので、伸びているグラフの状況だけで十分でしょう。まだまだ店舗数や契約数が伸びているというのは京都のポテンシャルってどんなけなの?と思ってしまいます。
物件契約数も増えれば自ずと不動産管理業務も増えることになるので、グループ会社の仕事が増えます。
京都の賃貸仲介業の覇権を取れば、しばらく安泰の不動産業が可能となるのを感じさせてくれる京都本店の不動産業の次々の上場ですね。
業績は不動産業らしい横ばいから少し伸び程度になっています。IPO視点でいうとあまり初値人気はしない銘柄でしょう。6月末の過密スケジュールに入っているので、他の銘柄との比較や地合い次第では単なる初値売りでは利益は見込みにくい銘柄となるかも知れません。
上場前も配当金をしっかりと出しており、配当政策に配当性向に感しては言及がありませんが、中間配当も出すことが出来るといった書き方となっています。いずれにしても高い配当を求める株主が増えそうな銘柄ですね。
第一印象としては短期向けとは言いづらそうですが、恐らく公募株の割安感は多少あるので下値の固い勝負ができそうな銘柄です。比較対象に上げた銘柄の上場時の状況と現在の株価を見れば、どんな攻め方が合いそうな銘柄か見えてきそうです。
初値予想もお願い致します。