またまたSBI証券主幹事案件の登場です。これで12月に4件の主幹事となりました。ラストスパートを掛けて本気で2023年度IPO主幹事実績No.1を取りに来ているように見えます。
IPO引受実績一覧。主幹事・幹事・裏幹事(委託幹事)実績数を掲載
今日付で主幹事レースでは2馬身(銘柄)抜けています。
人間ドックのネット予約プラットフォーム「MRSO.jp」を運営しています。名目的にはヘルスケアDXが事業内容のようです。ちょうど新型コロナウイルスのワクチン予約業務の特需もありました。
想定価格は2,110円。主幹事はSBI証券です。
吸収金額が想定価格ベースで18.6億円で、東証グロース上場の中型IPOです。
まず事業内容ですが3つのセグメントに分けています。
1つ目が「HCPFサービス(ヘルスケアプラットフォーム)」でここが人間ドックや健診の予約プラットフォーム「MRSO.jp」事業にあたります。次に「DXサービス」で人間ドックの予約サービスの技術を自治体などの予約システムに提供しているようです。そこから「大規模接種等サービス」が新型コロナウイルスのワクチン接種で特需となり大きくなりました。システム導入実績No.1だったようです。
コロナ特需は終わることから目論見書ではしっかり売上高を切り分けて書いています。大規模接種等サービスを切り分けても売上の成長があることを証明する良いデータになりますね。
今後の当面の戦略ですが、まだまだ「人間ドック」を受けてない人は多いでしょう。そういった潜在層に広告や口コミでアピールしていくことと、医療施設向けにもアプローチすることで、まだまだスケールすると見込んでいます。実際、この手のサービスはネット予約の便利さが向上していけば、障壁が下がることからサービスは膨れていく気もしますね。
なお、MRSOのサイトなどはホームページでも紹介しています。多くの人に予防医療的にサービスを受けて欲しいことからギフトサービスなども行っていたり、ポイント還元などの手法も使っています。ちなみにMRSOの意味は「Medical Reservation Service Online」の頭文字のようです。「マーソ」ってカタカナで書くと少しカッコ悪いかもしれません。ドラクエのボスキャラにいそうですね。
最後に業績を見ておきましょう。コロナ特需はあったものの、今後も別の形で大規模ワクチン接種であったり、大規模な予防医療健診が社会的に進んだりすれば、ここの予約システムが導入される可能性はあります。人間ドックをより多くの人が受けることが望ましい世の中(健康寿命を伸ばしたい社会)ではありそうなので、国策テーマ性もありそうです。
スペック的には問題なしですが、IPO地合いの悪さと12月の過密スケジュールという点で、初値予想は少し控えめにしておかないと「始まってみたら全然あかんやん」なんてこともありますのでBBスタンスは慎重に考察したいところです。
SBI証券ということでIPOチャレンジポイントを使って奪取という手もあります。12月はIPOが多く分散して注目度が下がっている時に狙っている銘柄を狙い撃ちという手もありますね。忙しくなりそうな12月ですがうまく立ち回りたいですね。
初値予想もお願い致します。