7月IPO2件目の新規承認です。8月は夏休みでIPOが少ないので、7月に後どのくらいIPOが出てくるでしょうか?地合いはそれほど良いとは感じませんが、昨日のバイオIPOの初値結果を見ると、それでもやはりIPOは勝負できる価値があると考えたくなりますね。
山口県本店の企業で主に山口・広島で土地開発事業を行っています。セクターは建設業、地方本店、スタンダード上場と地味系セットということで第一印象的には初値向けには見えないですが、良く見ていきましょう。
想定価格は2,850円。主幹事はSMBC日興証券です。
吸収金額が想定価格ベースで14億円で、東証スタンダード上場の中型IPOです。
事業は至ってシンプルです。目論見書を見ていきましょう。
基本は土地・地域活用のために「土地や建物オーナー」と「テナント企業」を引き合わせるプロデュース業です。その中で、建設事業と不動産事業の2つのセグメントには分けています。また独自のマッチングシステムとして「カドスLANシステム」という名称でサービスを謳っています。
「カドスLANシステム」はLANはローカル・エリア・ネットワークのネット用語ですが、社内で独自の活用ノウハウを共有できてますという意味なんでしょう。
テナント属性の割合ですが、コンビニがトップ、そして飲食店(ロードサイドの大きなラーメン屋など)、ドラッグストアが上位ですね。目論見書にもホームページにも施工実績が載っていますので、おなじみのチェーン店がたくさん見れるでしょう。
目論見書を見ても説明が多く書かれていますが、業種としては新規性もあまりなく単純です。土地活用プロデュース業を中国地方メインに頑張っているという感じでいいでしょう。ちょっとIPOするには事業内容が弱いというのは正直あります。
成長戦略としては後は、山口・広島からどこに広げていくか?「選択と集中」がメインのようです。
経営戦略は全て文章で書かれていました。3つの100を入れたりと少し昭和の匂いもしますね。お固くて堅実経営と言えるかも知れませんが、やはりIPOらしさはないです。
業績です。売上・利益ともに横ばい、成長性は感じないですね。しかし黒字安定企業で如何にもスタンダード上場らしい内容です。今回のIPOも既上場会社に比べて若干のIPOプレミアムディスカウントで出てくる感じでしょう。成長期待に投資よりはIPOということで少し割安で出てくるので買いか?という判断になりそうですね。
最近はこの手のIPOは初値微プラスで、その後、閑散としてしまい公開価格割れまで下がって低迷している銘柄が多い気がしています。上場後、株価が低迷している時に仕込んだほうが美味しい銘柄になるかも知れません。
主幹事SMBC日興証券です。最近、本当にIPOの数が多いですね。
とりあえず公募は割安感があることで初値で微増プラス狙い、お小遣いを稼いだら、後は公募割れして大きく落ちることがあれば再仕込みという二段構えの戦略がよく効きそうな銘柄と見ています。
初値予想もお願い致します。