上場観測のあった東京地下鉄(東京メトロ)の新規承認が予定通り出てきました。上場日は10月23日です。今のところ、他の銘柄と上場日も被っておらず大安吉日に良い形で上場できるでしょうか?

それにしても今年の10月はIPO祭りになります。

東京地下鉄(9023)のIPO新規上場情報

誰もが知っている首都圏の地下鉄運営元です。鉄道業の他に、不動産業・商業施設、その他情報・通信業などシナジー効果のあるサービスも行っています。しかし約9割は鉄道収益です。

想定価格は1,100円。主幹事は野村證券(みずほ証券、三菱UFJ含む)です。
吸収金額が想定価格ベースで3,195億円で、東証プライム上場の大型IPOです。
※計算を間違えており想定価格は1,100円でした。880円→1100円に訂正しています。

観測記事では吸収金額3500億程度、時価総額6,400~7,000億と出ていたので、想定価格をみると割安感を感じますが、作戦とも言えますのでなんとも言えません。しかし1,000円以下で880円という縁起の良い割安感演出価格を見せているのはにくいですね。
※再計算して修正しています。想定仮条件は1,100円です。計算しなくても目論見書に書いているのに間違った情報で申し訳ありません。1,100円でも割高な印象はありません。

目論見書のスタート部分の事業内容には地下鉄ネットワークの図と、その9路線で走っている電車が載っています。私は特に鉄道好きというわけではないですが、上記のカラフルな路線図や鉄道車両が写っているものをみるとワクワクします。これ見たら株買いますという人結構出るんじゃないかと感じます。

鉄道以外にも沿線上に複数の不動産(共同開発が多い)や、商業施設、広告事業もあります。しかし約9割が鉄道収入のようですので、他の私鉄に比べると事業モデルは鉄道に偏っています

その鉄道収入(旅客運輸収入)の推移です。コロナ禍で打撃があったようですが2024年7月の段階でほぼコロナ前の水準に戻しています。さらに最近ではインバウンド需要の増加が大きなテーマのようです。そして日本の中でも都市部の人口問題に関しては安心できる部分はあります。まぁ、東京という大都市の地下鉄は世界的に見ても価値ありますよね。

業績推移です。コロナ禍で落ちた収益も戻しており、都心部の旅客業ですので今後の需要も特に問題はないでしょう。コロナのせいで少し政府の売出しが遅れましたが、復興資金として大切な国の収益になりますし、今回の上場を歓迎する国民は多くいそうです。やはり国策IPOには乗っておきたいですね。

配当政策に関しても言及されています。連結配当性向40%以上と高い方針です。東京の地下鉄事業は他の事業に比べても安定していそうですし、長期保有目的でも好まれそうな株になります。

さらに株主優待制度も目論見書の見出し部分に書かれていて抜かりがないです。200株以上から年2回3枚の乗車券が貰えます。比例して5,000株以上だと75枚の大奮発、さらに10000株以上で全線定期乗車証です。想定価格1,100円ですので1,100万出せばいつでも東京の地下鉄乗り放題です。

サービスクーポン冊子みたいなものが貰えそうで、これは他の鉄道系優待を参考に上場時から早くも紹介されているのは好感が持てます。東京近郊に住んでいる人なら、とりあえず200株買ったら手放す必要も感じない株ですので、かなり人気が出るのではと感じます。

新規承認が出て目論見書の見出し部分をサラッと見た感じでは、かなり好感が持てる内容となっています。思っている以上にオススメのIPO株になりそうです。早くもいくら貰えるか?の取り合い様相になって、証券会社としてもお付き合いの幅を広げる餌として丁度よい材料となるかも知れません。

久しぶりに楽しいお祭が開催されるという雰囲気になってきました。

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いろいろな作戦で掻き集めるIPOになりそうです。初心者の方や、東京メトロはIPOでやっぱり欲しいというメトロで参戦組などは、当方の上記のページの証券会社情報を見て、なるべく多くの申し込める証券口座を用意しておきましょう。今からならば十分間に合います。

2015年の郵政IPO以来のお祭りになります。

郵政の時もネットで掻き集めた結果だけでも相当な結果となりましたので、同じような状況になることを期待したいですね。

東京地下鉄(9023)のIPO新規上場情報

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