界隈で話題になっているのか?どうか分かりませんが日本の暗号通貨取引所2つでIEOが展開されています。

当サイトはIPOメインですが、新しいサービスを追っかけるという意味でIEOにもこれまで触れてきた経緯もありますので、この2つのIEOに関しても紹介したいと思います。ただし、IEOもこれまでの事例が出てきて、いまいちパッとしない結果が続いており、多くの方が様子見姿勢でしょうから慎重に紹介いたします。

なんというかSNSでキャンペーンアピール的なものも多い分野です。しっかりと中身を見て参加態度を決めるのが良いでしょう。

NOT A HOTEL COIN(NAC)

まずはGMOコインからNOT A HOTEL COIN(NAC)です。10月31日にIEO募集は開始されており、申込締切が12月7日とかなり長い期間取っています。新規上場は12月13日を予定しています。

NOT A HOTEL COIN(NAC)のIEO詳細です。

銘柄名 NOT A HOTEL COIN(NAC)
募集期間 2024年10月31日(木)11:00〜 2024年12月7日(土) 08:59
販売総量 2,000,000 NAC
IEO募集価格 1,000 円 / NAC
1口あたりの数量 10 NAC
最小申込口数 1 口
最小申込金額 10,500 円(手数料を含む)
最大申込口数 25,000 口(250,000 NAC)
最大申込金額 262,500,000 円(手数料を含む)
申込金額拘束日時 2024年12月7日(土) 09:00
抽選・割当日時 2024年12月7日(土) 09:00〜 2024年12月7日(土) メンテナンス後
取り扱い開始日時 2024年12月13日(金) 11:00
手数料 購入金額の5%

1NAC1,000円で最低10NACから申し込めます。1アカウントあたり2.6億近く申し込めるという内容です。億突っ込む人はなかなかの勇者でしょうか?(笑)。販売総量は200万NACです。20億規模ということになります。

なお、トークンに発行上限は内容でホワイトペーパーには無限発行トークンと書かれていますね。

NACの初期分布ではユーザーが80%を占めるということで、NACを手に入れたユーザーが分散して価値を高めないといけないような雰囲気になっています。そして特徴的なのがIEO参加者一律に90%のロックアップが掛けられます。なお、ロックアップは6ヶ月かけて段階的に開放なので、以外に短い期間のロックアップです。

短期的な上昇を目的としておらず、売られないことで長期的に価値を維持したい意図があります。

IEOの資金使途は物件の調達に使われます。この雰囲気ですとIPOでいうならREIT-IPOの雰囲気に近い設計と言えるかも知れません。正直なところホワイトペーパーをひと通り見て、なぜトークンという暗号通貨を使ってこのようなことをするのか、優位性は感じづらいというのが本音です。

宿泊施設で流通する通貨という発想は個人的にも面白いと思うのですが、そうであるならばもっと宿泊施設の規模感(流通数)が欲しいところかも知れません。例えばAirbnb(エアビー)のような民泊事業内で自己完結するような通貨なんてあっても面白いと思うのですが、NACはそこまで行けるのか?謎ではありますね。

ヒルトンオーナーズ?のような海外ホテルの手法で、暗号通貨を絡めて発展させたいのかも知れませんね。

NOT A HOTEL COIN(NAC)のIEO参加にはGMOコインの口座が必要になります。

これまでのIEOとは毛色が少し違います。IEOに参加して初値ですぐ売って儲けようという魂胆では申し込まないほうが良いでしょう。それよりも現実的にNACを使ってリゾートホテルのようなものの宿泊権利を得ながら、その価値が高まると考える人が参加したいですね。

私はこういった宿泊施設の運営・会員権的なものを持つリスクは好きではないので、このIEOに参加するつもりはないですが、面白いプロジェクトだとは思います。こういうの好きな人は一定数いるのではないでしょうか?

なおIEOキャンペーンを行っており、数名ですがNACが当たるようです。

抽選ですし、あまりこういうキャンペーンは気にせずにホテル系トークンに興味があるかで考えたいですね。

ジャパンオープンチェーントークン(JOC)

もう一つ、BitTradeからジャパンオープンチェーントークン(JOC)というトークンのIEOがあります。こちらは販売開始が11月20日からで、12月3日まで、取引開始(上場日)は12月23日と年末近くです。

NACと同じ記事で紹介したほうが規模感なども参考になると思いますので、このまま紹介したいと思います。

ジャパンオープンチェーントークン(JOC)のIEO詳細です。

銘柄名 ジャパンオープンチェーントークン(JOC)
募集期間 2024年11月20日11:00〜 2024年12月3日17:00(先行販売:先着)
2024年12月4日~12月17日(一般販売:抽選)
販売総量 50,000,000枚 5% (総数:1,000,000,000枚)
IEO募集価格 30 円 / JOC
1口あたりの数量 先行優先販売 166,668 JOC(5,000,040円)
一般販売 200 JOC(6,000円)
申込金額拘束日時 2024年12月7日(土) 09:00
受渡し 2024年12月18日〜12月20日
取り扱い開始日 2024年12月13日

BitTradeからは初めてのIEOになりますので、現在のところIEOの詳細が全て明らかになってない雰囲気で、不透明感もありますね。先行申込で購入数量の20%増量という特典を付けている優先プログラム方式で売り出す感じです。

IEO総額は15億円規模です。

ジャパンオープンチェーントークン(JOC)の目的としてはEthrreum(イーサリアム)のコストやスケーラビリティの問題点を抱えている部分へ対応する互換性維持のブロックチェーン通貨になります。海外で似たような対応通貨がありますが、トークン名にもあるように「Japan(日本)」の信頼性の高い企業に支えられているというのが大きな特徴です。

ビジネスよりに活用されることを目的としているトークンになります。基本的には今後、日本でNFTなどの活用が増えてきてJOCに載っかるチェーン活用が増えるほど、JOCの価値も上がるといったものになるでしょうか?逆に活用が他のチェーンばかりだと、利用する価値がないので価値が下がると見たいところです。

価値の担保の一つが運営パートナーになると思います。最終的には21社になる予定で、現在でもソニーグループ企業、NTT系などなど大手企業が運営パートナーとして名を連ねています。

なお、ホワイトペーパーを見ますと日本の上場と合わせて世界の交換所の3~5箇所で同時に上場を予定しています。

個人的にこの分野での細かいことは分かりませんが、とりあえず日本の大手企業が運営パートナーとして信頼性の高い通貨を発行するみたいなアピールです。ただし、その活用方法に関してはまだまだ未知数で、正直、暗号通貨の魅力は日本の大手企業の信頼性に縛られることなく、もっと大きな複雑な動きが必要という気がします。

話はやや異なりますが、キャッシュレス決済通貨も銀行とかがメインとなって発行するようなものは全然流行らない状況などを見ていると、大手企業が信頼性を担保したところで、そこに載っかるサービスが魅力的なものがないと厳しそうです。現時点で魅力的なサービスが見えてないのは気になりますね。

一方でゲーム用途とか、一部用途に特化したIEOで資金集めをするものに比べると、通貨利用に関して発展性や将来性自体はあるプロジェクトになります。

IEOの初期投資や初値視点で見ると、BitTradeから初のIEOで、これだけIEOがいくつか上場後に価格を下げていて不信感がある中、話題を集めにくそうというのが難点かもしれません。やはり話題性で人気が集まり需給が逼迫しないと初値は上がろうにも上がらないでしょう。

正直、日本のIEOは苦戦状態で参加姿勢は難しいものがあると思いますが、先々のことを考えるとこういう部分にも目を向けておいて知識を蓄えておくことは必要かもしれません。手持ち資金の内でいくらか余裕がある人は、その中で触ってみる程度に参加して感触を掴んでおくのは良いかも知れません。


ビットコインなどの価格推移を見ていれば、暗号通貨の分野は何倍にも価値が膨れ上がる可能性の魅力はあるのは確かです。その中で、無価値に収斂していっている通貨があるのも確かです。

かなりのハイリスク・ハイリターンの投資先であることを理解して、しっかりと資産管理をして手を付けるというのが参加姿勢としては必要と感じますね。

IEOの参加を含め、暗号通貨市場への参加は取引所の口座が必要です。GMOコインBitTradeも口座がない人はとりあえず準備ぐらいはしておくのは良いと思います。私もとりあえず口座は持っておいて対応は出来るようにしています。