名証ネクスト市場への新規承認です。今年は10月にケイ・ウノが上場しましたが公募割れ、さらにかなり値を下げています。また福証へ上場した銘柄も公募割れ続きで株価は低調というのを見ると地方市場上場は苦しそうというのが、単純に見た目の印象になりやすいですね。
システム開発会社になります。日本オーエーのOAは「Offfice Automation」のようですね。沿革をみると1983年に官公庁システムの受託開発として始まっています。NTTデータの業務委託が多いですね。
想定価格は570円。主幹事はJトラストグローバル証券です。
吸収金額が想定価格ベースで1.17億円で、名証ネクスト市場上場の小型IPOです。
目論見書を見ていきましょう。
事業内容です。現在は「公共系事業」と「金融・法人系事業」の2つのセグメントでシステム開発をしています。上記図を見ると面白いですが、エンドユーザーからパートナーまで2つの中間会社があり、その1つです。悪く言うと中抜きみたいに見えて、時代を考えると即してない会社に見えますね。
現在IPOとかでシステム会社でグロースで上場してくるのは上記で「エンドユーザー」「パートナー」が中抜き無しで直接仕事をすることでコスト削減などを図るタイプが多いです。古い会社らしさというものが出ていると言わざる負えません。
開発実績です。公共系事業では使ったことがあるシステムがいくつかあるかも知れませんね。e-TAX、有価証券報告書、図書館システムなど、公共系システムってお世辞にも使いやすいと感じないものが多いですが、逆に言うと古い形でガチガチに守られている、固められているとも見れます。
金融・法人向けです。様々なシステム開発を行っています。新しいシステム導入になかなか進めないところへの対応が強そうです。手堅い事業をやっているという印象はあります。
業績です。売上は横ばい傾向、利益もしっかり出ていますが期によって変動は激しいですね。増益・減益を繰り返して継続している企業に見えます。こういう会社がIPOする意義はないように思えますが、どうなんでしょうか?主幹事のJトラストグローバル証券は今年は地方市場に割安と見える銘柄を何社か上場させましたが株価は厳しい状態で、批判的な目が向けていられるでしょう。
今回も割安感はあるけれど、不人気になって、市場からは評価されづらそうというのが第一印象です。ただ、単価は高くないので、公募割れしても知れている感じです。興味があるなら上場後に買っても間に合いそうというレベルですので、様子見程度に打診レベルとなるのかも知れません。
12月の過密スケジュールに地方市場上場というだけで、閑散相場で初値は公募付近が良いところでしょう。
初値予想もお願い致します。