2023年に上場予定も上場延期となったフラーの再登場です。

フラー(5583)のIPO新規上場情報(2023年上場予定時)

前回の情報も残っているので参考にどうぞ。前回も7月25日上場予定と今回の予定日と近いですね。2年越しの再挑戦になります。出直しIPOは基本初値好調ですが、今回はどうでしょうか?

フラー(387A)のIPO新規上場情報

スマホアプリ開発などを伴走型で一気通貫で支援する会社です。また二拠点本社体制など働き方などにもポリシーを持っている会社になります。新しい感・若者のイキイキした感はありますね。

想定価格は1,110円。主幹事はSBI証券です。
吸収金額が想定価格ベースで3.04億円で、東証グロース上場の小粒IPOです。

まずは2年前との比較をしておきましょう。

2023年上場予定時 今回(2025年)
公募数 公募:80,000株 60,000株(減少)
売出数 売出:215,200株 178,200株(減少)
想定価格 990円 1,110円(増加)
吸収金額 3.36億円 3.04億円(減少)
時価総額 16.6億円 18.8億円(増加)

公募数・売出数が減ったことで吸収金額は減少です。想定価格は上がっていますが、前回も仮条件は1,100~1,320円だったため、今回も上限で1,350円ぐらいにはなりそうですね。出直しということもあり、かなり調整してきており、公募株は希少ですね。

フラーの特徴の一つは本社が2つある二本社体制です。千葉と新潟に拠点を構えています。東京一極集中を避けるという強い意志を感じますね。テック系の会社がこうして地方で広がりを見せるというのは社会的にも非常に良いことですね。

事業内容は他社のスマホアプリなどを開発していますが、一気通貫のソリューションに強みがあります。チーム体制で伴走して取り組むことで、依頼する側としては全幅の信頼が置けるというのが特徴でしょう。

目論見書に開発の具体例も書かれていました。開発だけでなくターゲットの情報収集もして、さらに改善を重ねて行き、それぞれの企業の目的にあった使いやすいアプリを提供しています。小売業やメディア(地域情報など)などが多そうですね。

クリエイティブ人材の積極採用にも注目です。地方人材を積極的に活用というのも二本社体制からくる特徴で、年々人材が増えているという状況は重要なKPI指標になりそうです。もし、さらに伸ばすとなれば恐らくさらに地方に拠点を構えそうですね。九州・北海道・四国・沖縄など次のポイントは考えていそうです。

業績は高いレベルの売上維持で安定しています。利益も出ていますが業態にしては成長率が低いですね。期待されてVCがたくさん入っているので上場必至のように見えて、前回もそうでしたがダウンラウンドでも上場という雰囲気です。その点では公募参加は非常にお買い得な状況になっています。

SBI証券主幹事で前回もA級評価を付けさせていただきましたが残念ながら上場延期となりました。IPOチャレンジポイントを使って勝負する人も現れそうですが敵は再度の上場延期リスクかも知れません。初値期待値としてはストック・オプションの数字でも見えている3,000円台ぐらいまでは可能性も感じられる内容になっています。

フラー(387A)のIPO新規上場情報

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