当方は自分でもECFにて投資していますし、非常に面白い投資先として紹介しているのでこの業界の動向は気になります。
【株式投資型クラウドファンディングサマリー】年別、業者別の実績まとめ表示
2017年のFUNDINNO(ファンディーノ)の第一号案件からこれまでの全部のデータをまとめてリスト化しているサイトも珍しいと思いますので、ECFをずっと興味を持ってみている人から現状の雰囲気を紹介します。
「最近のECFは資金の集まりが不調、まだまだこれからの投資先なのに原因は何なのか?気になる」という視点で考えていきます。
ECF最大手のFUNDINNO(ファンディーノ)の年別の結果を見ていると流れがつかみやすいです。
ECFが盛り上がってきたのは2020年あたりからで他社の参入も増えて業界全体が勢いがついていた時期でした。その後、2021年も案件応募がたくさんあるのでしょう、FUNDINNO(ファンディーノ)は矢継ぎ早に募集案件を出しており、2021年は年間で総調達金額が最大になりましたが、2022年には件数は増えているものの総調達金額は下がっています。
つまり2022年ぐらいから供給過多でECFは募集が集まりにくくなっていて人気が下り坂となり、それが2023年の今につながっている状態です。4月終了時点で、2023年は29件、2022年は56件もありましたので募集ペースも半減しています。Unicorn(ユニコーン) に関してはまだ1件も案件募集していないです。
株主間契約の変更から、投資家に支持されなくなったことが尾を引いていますね。あの時に中の人が悪いことではないのに伝わってないと開き直っていたのが印象的で、丁寧な説明が足りてないなら、納得してもらうまで説明すべきだったのでしょう。
2023年時点でECFに対して魅力的と思わなくなっているのは「そろそろイグジットが出てきてないと投資する気が起きない(結果が出てない)」「他の投資のほうが魅力的に映る」というのが大きいようです。
確かに大きなイグジットが出ることが人気復活の起爆剤になると思っています。私が出資している案件も順調に行っている企業はいくつかありますが、早々簡単にIPOやM&Aなどのイグジットを迎えるようには思えません。それだけ案件紹介ページで出てくるマイルストーンは盛っていると見なければならず、それなら出資する意欲が沸かないのは当然でしょう。
2023年はECFプラットフォームも中途半端な案件を出しても不成立になって無駄骨になることが分かってきているので、十分絞った案件を出すようにシフトしてきていると感じます。実はこの時に出てくる案件の方が、出資するサイドからすると魅力的な場合が多いのですが、多くの人は現状が調子が悪いと見てしまいますので伝わりにくそうですね。
逆に「大型イグジット」が出てきたりすると、人気が高まって募集が増えてくる事になりそうです。ただ人気と案件の実力は比例しませんので、随時、自分に興味のある案件があるかどうかチェックして自分指標で投資・応援したい案件を選んでいくというのが正しそうですね。
好調イークラウドは春の投資キャンペーンを含めて、こういった厳しい時期でもしっかり運営しようという意気込みを感じます。
FUNDINNO(ファンディーノ)も特別企画で新規投資家登録でアマギフもらえます。
特に新規に登録しようという方は現状の動きを判断しやすいので、いまいち別の投資のほうがという気になりやすそうな時期ですが、逆にキャンペーンなどあるうちに投資家登録しておいて、出てくる案件が興味のある事業だったら出資しやすい時期だと思います。