今年の12月の注目銘柄は上場観測の強かったフリー(freee)になりそうです。この銘柄の結果でIPOの強弱が左右されそうな雰囲気ですね。
事業内容は「クラウドERPサービス」と称しています。ERP(Enterprise Resources Planning)は日本語だと基幹系情報システムと言われることが多いですね。
サービス的にはクラウド会計ソフトですね。一度、障害があった時に大騒ぎになっているぐらいサービスは浸透していると思います。
想定仮条件は1,660円~1,940円。
主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券と大和証券の共同主幹事です。
吸収金額が想定価格ベースで約334億円で、東証マザーズ上場の大型案件です。
予想されていたことですが連続赤字の中での上場となります。ビジネスモデルとしては仕方のない部分かも知れませんが、最近はこの手の上場は嫌悪感が非常に強いので注意が必要です。また第一印象で気になったのはストックオプションですね。
1円価格で連発しているのは、数字としてあからさまなので印象が悪いです。
ファンドの売出も多いIPOですが、上場してからはロックアップのかかりが強く360日(1年)ロックアップなどあります。それだけ上場条件が厳しくしないと、上場まで持ってこれないレベルの財務状況かも知れません。
メイン事業のクラウド会計ソフトfreeeは中小企業の会計効率化、コスト削減化としてかなり浸透している印象はあります。古臭い会計ソフトから取って代わる可能性は秘めていますね。
ライバルとしては先に上場したマネーフォワードあたりでしょうが、事業者として利用しているのはfreeeの方が多い印象です。マネーフォワードも財務は苦しそうですが、フリーも厳し目。ただし天下を取ればサブスクリプション的な継続収益が入るというビジネスモデルです。
期待したいけどIPOとして上場日に買いたいかどうか?難しい判断になりそうですね。後は三菱UFJモルガン・スタンレー証券と大和証券のタッグ主幹事で、失敗したくないIPOでしょうから上場日に向かって各方面の温度感も感じながらBBスタンスを決めたいところです。
まずは仮条件が想定仮条件からどうブレるかでしょうか?
2017年に上場したマネーフォワードは赤字上場で色々言われましたが、蓋を開ければなかなかの好初値結果で、現在値も初値より高いところで推移しています。
今回のほうがさらに吸収金額が大きいですので、同じ土俵では語れませんが、個人的にはfreeeのビジネスモデルやサービスには新規性というか、業界の古い体制をひっくり返すビジネスなので期待感はあります。
何はともあれ、注目銘柄が出てきてIPOが盛り上がってきました。技術面では評価できる企業になりますので、そういった銘柄は色々言われてても結局人気が出る可能性も高いです。難しい判断になりそうですが、12月のIPOの楽しみが出来たことは間違いないですね。
初値予想もお願い致します。