8月IPO案件3つ目になります。下旬にそれなりに数が出てきましたが、バラエティも豊かになってきています。ジャスダックスタンダード上場のスーツ屋さんですか・・・、IPOとしてどうなんでしょうね？
まさに「丹後屋」で1928年創業の歴史ある織物屋です。丹後といえば京都のイメージですが大阪本店です。そしてブランド名には「GINZA」「MARUNOUCHI」とかよくわかりません。
想定価格は1,570円。主幹事はみずほ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで約3.79億円で、ジャスダックスタンダード上場の小型IPOです。
オーダースーツ屋なんて聞くと厳しい斜陽産業の一つと感じてしまうので、IPOするからにはD2Cとかマーケティングなどで特徴的なものがあるのかと思いましたが、ひと目ではそういった部分は見当たりませんでした。
業績は期数が70期を超え良く言えば安定的、悪く言えばずっと平坦な山歩きしているようなイメージですね。正直、この時点でIPOする理由がわからないです。
既存株主に目を向けると、こういった事業には珍しくVCの出資もありますので、あぁ、ここ最近は上場ありきで頑張っているんだなぁとも納得がいきました。
残念ながら紳士服企業やシャツなど販売している会社は事業転換を迫られるぐらい厳しい市場状況ですので、ここにきてスーツ屋が新規上場になるとは思ってもいませんでした。
IPO的には吸収金額5億以下の小規模IPOで、想定価格の値付けにディスカウント性を持たせることに巧妙なみずほ証券主幹事となれば、初値はなんとかなるかもしれません。でもIPO地合いが再び急激悪化となると、注目度に欠ける事業では苦しくなることも予測しておきたいですね。
ベンチャー企業でもカタカナ4文字がトレンドだったりしますが、さすがに「越後屋」のような漢字三文字日本語譲りの時代を感じるカタカナ4文字企業はどうなるでしょうかね？
初値予想もお願い致します。