3月の上場ラッシュがこれからという時に4月のIPOスケジュールが混沌としてきました。4月12日の2社同時上場の手前にカメラのキタムラの再上場が入りましたね。
キタムラHDとして「カメラのキタムラ」の他、「しまうまプリント」「スタジオマリオ」「フォトクリエイト」など写真を起点にしていろいろなサービスを持っています。
想定価格は1,240円。主幹事は野村證券とＳＭＢＣ日興証券の共同主幹事。
吸収金額が想定価格ベースで158億円で、東証プライム上場の大型IPOです。
カメラのキタムラは2004年に上場、2018年にCCC（カルチュア・コンビニエンス・クラブ）によるTOCで上場廃止となりました。また子会社にあるフォトクリエイトも2013年にマザーズに上場、こちらもCCCによってTOB、2016年に上場廃止となっています。沿革が長すぎて目論見書の1枚に収まりきれてませんので確認してください（こういうのは図解が欲しいですね）。
現状のグループの状況です。
ポートフォリオも載っていましたが、まだまだプリントサービスが売上の多くを占めています。ついでスタジオ撮影など、正直これらの事業はかなり斜陽感があってこんなに早く再上場まで持ってくるほど良いものがあるのか？気になります。
成長戦略のページをみても、いまいちこれと言ってパッとするような内容が書いてない気がしますが、具体的には「リユース事業」の強化は、これまでの規模感を活かすことができそうです。
DXとか顧客データプラットフォームの構築などは、GAFAなどのネット系の大企業に大きく引き離されている気がします。今どきはスマホでバシバシ取ってSNSや各社のクラウドサービス利用が主流なので、カメラのキタムラに返っていくことはないと思っています。
カメラメーカーのクラウドシステムも鳴かず飛ばずです・・・。
業績の推移は普通に横ばいレベルということで良いでしょうか？上場廃止となってからあまり業態が変わってないところ考えると、正直成長見込みで評価されることは少ないと感じますので、価格に極端な割安感を感じるかが勝負になりそうです。
2023年度初のプライム上場になります。プライムへの上場は市場再編後、これで3件目になりますが、今までのところとりあえず初値よし、その後の株価もよしという状態が続いていますのでキタムラも同じ結果になればプライム市場が好感の要素になりるかもしれません。
BBスタンスは大手予想会社の情報なども横目に考えたいところです。
初値予想もお願い致します。