金曜日に2社のIPO新規承認がでました。これで7月IPOも11件となりそこそこ数が多いですね。7月28日は2社同時上場予定となっています。
主力としては「GiGO」というブランドで約250のアミューズメント店舗を運営しています。M&AとDXで成長を繰り返しているようですね。アミューズメント施設はもうとっくに斜陽産業という個人的なイメージですが、どのようにして再び上場まで持ってきたのか？手腕を見ていきましょう。
想定価格は1,740円。主幹事はSBI証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事です。
吸収金額が想定価格ベースで155億円で、東証グロース上場の大型IPOです。
売出株式比率71.8％となっており、多くは投資ファンドによる出口案件となっています。ゲームセンターは家庭用ゲーム機だったりスマホゲームが躍進していることから、閑古鳥の状態が続いている気がしていて、まさか再びアミューズメント施設でIPOが出るとは思ってませんでした。
苦しいところをM&Aで買い取りDXで効率化・利便性を高めるという手法のようです。
目論見書のトップページを飾るのは美しい女性CEOですね。GS出身で経営に非常に強そうな人でゲームセンターのポテンシャルに目をつけ、テクノロジーの力で既存のアミューズメントを盛り上げようとしています。
その成長を支える鍵が「DX」と「M&A」です。
DXに関しては顧客向けアプリでゲームセンターの遊びを便利の楽しく。今増えている電子マネー機能、クーポン機能などを盛り込んでいます。また社内向けにもアプリでオペレーションを実行しやすくしています。
アミューズメント施設って、どこか体育会系の運営をしているところが多かったと多います（ラウンドワンでアミューズメント部門でバイト経験ありなので良くわかる）ので、新しく変わらないといけない部分にしっかり対応です。
創業後のM&Aラッシュも凄いです。ここ最近はアミューズメント施設運営は苦しんでいたところばかりですので、M&Aに乗ってくるところは多かったでしょう。目論見書には「都市型店舗」「ショッピングセンター型店舗」「ロードサイド型店舗」の3つの店舗業態で全国約250店舗を運営として、店舗の写真が乗っているのですが、昔は違う看板だったんだろうなというのが「GiGO」になっています。
GiGOのホームページで店舗一覧を見たのですが、全国で主要な施設を抑えていて、私は行ったことがないのですが、もし自分がゲームセンターに行っていたならGiGOに行っていたことになるかもしれないぐらいの感触です。経営陣見ると「イオンファンタジー」「セガエンターテインメント」「バンダイナムコ」の社長や重役で占められていて、大手ゲームセンター全部になるぐらいの状態ですね。
個人的にはゲームセンターは斜陽産業と思っているので、収益の源泉はどこにあるんだろうと思っていましたが、伸びているのはプライズゲーム（クレーンゲームなど）のようですね。
目論見書の納得するここ最近の行動の変化が書かれていました。今はSNSなどで世界中に自慢できるのが楽しいというのが強く、ゲーセンであったりガチャガチャなどでプライズを集めたりするのが流行っているのが一部で感じられます。
もう20年ぐらい前ですが、アミューズメント施設でバイトしたこともあったのは当時私がクレーンゲームのプロを名乗るぐらいハマっていて、競走馬のぬいぐるみが山のように家にあったのを思い出しました。クレーンゲームはハマるとお金使いますもんね。阪神淡路大震災で被災した時、心の友にもなってましたね。
ゲームセンターでみんなが楽しくお金を落として笑顔や満足感を帰ってもらうのは、世の中の閉塞感を考えたら素敵なことだと思っています。最近はタイパ？とかコスパ？とかうるさくてしんどいと思う人が多いでしょう。ゲームセンターはそういう社会的しんどさを払拭する場としてはまだまだ活躍して欲しいですね。
業績です。ここは売上よりも利益が伸びていてくれないと苦しいかも知れません。成長見込みは薄そうな分野でM&Aで規模を大きくしているので、見えている業績よりもDXなどのアミューズメント施設の仕掛けであったり、世の中的にアミューズメント施設に行く人が増えるような仕組みが必要そうです。
ファンドの売出IPOで斜陽産業と言われるゲームセンター再生系。もう少し割安感があって参加しやすい価格帯であって欲しかったところで、第一印象的には微妙判断になります。ただ、IPOの好調さが続いていれば、IPOプレミアムぐらいはプラススタートのような決着かも知れません。
主幹事にSBI証券で幹事団も多く当選チャンスは高そうですので、初値予想が重要になりますね。大手レポートなども横目に慎重に考えたいと思います。
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