スタンダード市場にも新規承認が来ました。これまた老舗感あふれる企業の登場です。初値視点では不人気になりそうですが内容を見ていきましょう。愛知の会社で東海東京証券の主幹事、名証にも上場するようです。
セクターはパルプ・紙。老舗の印刷会社になります。もうすぐ75期を迎えるなぜ今上場?となる銘柄ですね。新規承認時ですでに同時上場も決まっており、上場日に注目度で比較するとかなり負けてしまいそうです。
想定価格は710円。主幹事は東海東京証券です。
吸収金額が想定価格ベースで14.3億円で、東証スタンダード上場の中型IPOです。
古い会社なので沿革が立派です。長い歴史を感じます。
事業自体は1890年に開始していて19世紀に始めた会社が存続して、今上場に至ります。古くは白黒の画像が残っているのが時代を感じますね。アジア諸国にも広げているようですが、普通に印刷会社はデジタル社会、ウェブ社会で斜陽産業と言っていいでしょう。
沿革の後に載っている経営方針が見ていて「昭和臭さ」を感じますね。昭和の大きい工場企業がよく上記のようなスローガンで頑張ってきた気がします。
会社の事業を見るには商品を見るのが一番ですね。紙製品の外箱、お菓子の外箱、カレンダーなど印刷会社が活躍している分野の商品が並んでいますね。正直印刷会社や紙会社は上場会社もすでに多く、今からこの企業が上場してどうするの?というのはIPOファン視点からは感じるところです。
この後に目論見書では「強み」「成長戦略」など記載されているのですが、眠くなるような内容なのでここでは掲載を割愛します。残念ながら企業体質は如何にも古そうで、他の上場している印刷会社と似た雰囲気を感じますね。
業績です。売上はジリジリと下がりつつある中、利益は伸びているという謎の財務状況となっています。今回の上場の資金使途は設備投資ということになりますが、わざわざ自己株処分や売り出ししてまでという気がしますので、とりあえずの換金目的の上場というのは感じますね。
よっぽど安値感がない限りは、市場からは評価されづらい銘柄ではないか?というのが第一印象です。
初値予想もお願い致します。