SMBC日興証券も3月IPOの主幹事2つ目になります。IPO主幹事取り扱い証券会社として頑張っていますね。
コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」の単一事業です。カイクラってなんの略?と思ったのですが恐らく「会話クラウド」の意味なんでしょう。電話サービスをインターネットやIT,AI技術に載っけたり組み合わせることで便利なサービスとなっています。
想定価格は1,050円。主幹事はSMBC日興証券です。
吸収金額が想定価格ベースで7.48億円で、東証グロース上場の小型IPOです。
目論見書の事業紹介も終始「カイクラ」の特徴が長文で書かれています。文字が多く読んでいるとクラクラしてくると思うのでイメージ図の部分を載せておきます。
クラウドで管理することで「電話」「メール」「SNS」を一元管理できます。電話に関しては音声を自動で文字起こし記録、さらにAIで要約するなど含まれています。従来の電話を利用した業務もこういったシステムを入れることで随分と効率化されるでしょう。ただ、この手のサービスはここ最近のIPOでも見たことがありますので、今後は同じようなサービスの機能勝負・コスト勝負の時代になってくるかも知れません。
そこで成長戦略ですが、カイクラは創業以来、毎月レベルでバージョンアップをしており時流に合わせて常に進化を繰り返しているようです。シンカさんの技術部門の仕事は常にこのバージョンアップということになるでしょう。
もう一つは契約単価と契約数の増加が大事になります。こちらは営業努力になりそうですね。上場することによる信頼感の恩恵がありそうな部分です。
業績です。売上は急成長で拡大中。利益はようやく黒字転換したところでの上場です。ベンチャーキャピタルの出資も多い企業ですし、上場できるタイミングで早く上場したい思惑はありそうです。ロックアップが外れたらVCの売りはわんさか出てきそうな銘柄に見えます。
目覚ましい成長は感じられるものの業種としては、私自身もIPOで他の会社を何社か見た記憶があるぐらいなので競合も増えているでしょう。まだスケールはしそうではあるもののレッドオーシャンになりつつあるかも知れないというのは気をつけたいですね。カイクラ単一事業というのが気になります。再び赤字になってしまうと、どうやって高利益体質にしていくのかは疑問かもしれません。
上場日がラッシュ期になってしまったために初値伸び悩みにも警戒しつつも、IPO地合いが良ければ普通に買いが入る程度で見たいところでしょうか?
SMBC日興証券の普通スペックIPOという感じですね。「黒字の数字が出た、よし上場だ!」という声が聞こえてきそうな既存株主構成となっています。
初値予想もお願い致します。