SBI証券からは2024年3月に4件目のIPO登場です。さらに3月26日から28日まで3日連続IPOを用意しています。いずれも、そこそこ見どころのあるIPOとなっているので、これは3月IPOでSBI証券にお世話になりたいですね。懸念点は過密日程になりそうです。
法人向けのクラウド型不正アクセス検知サービスとなっています。今までとは違うアプローチで不正検出しているのが特徴で、クラウド技術を活かして理にかなっており面白い事業を行っていると感じます。
想定価格は1,440円。主幹事はSBI証券です。
吸収金額が想定価格ベースで26.3億円で、東証グロース上場の中規模IPOです。
こちらは不正検出サービスの単一セグメントでの事業となっています。
従来の不正検知サービスは、個別に監視型というものが多かったですが、こちらは不正のモデルをデータベース化してアルゴリズムと掛け合わせることで、不正アクセスのインフラを共創しようと言う考え方です。
携帯電話回線契約のブラックリストやクレジットカードを作るときの信用情報などがもともとあるものとしてはイメージしやすいでしょうか?個別で不正アクセスやブラックリスト情報をみるのではなく全体でシェアするほうが効率的です。そのデータをもって不正利用の行動をアラート(検知)するというのがメインビジネスのようです。
サービスはSaas型で提供しており、利用する企業はこの会社のAPIを実装することで豊富なデータベースやアルゴリズムから「不正ログイン」「なりすまし」などを自動的に検知、怪しい割合が高くなるほど利用者に確からしさの情報を求めることが出来ます。
近年はネットサービスなどで本人認証が厳しくなってきていますが、企業側でより厳しいセキュリティアラートを実装することで利用者側のセキュリティ防御に対する負担が緩和できます。これによってより多くのユーザーに負担なく安心してサービスを利用してもらえるようになると、みんなでネットを不正利用されなく、また快適に使える環境が作れるとのことです。
売上の相手先で割合が大きなところでは「三井住友銀行」「楽天証券」が載っていますね、銀行のネットシステム、ネット証券、クレジットカード事業者やキャッシュレス決済事業者、暗号資産業者などが取引相手先として上げられそうです。電気とかガスのインフラ事業者への連携も進んでいるようです。
最後に業績です。売上は高い成長を見せており利益も黒字化後も高い伸びですので、今後の成長力にも期待が持てそうです。人気の高いセキュリティ関連というのも頼もしいところでしょうか?
基本セキュリティ関連のIPOは人気で初値も盛り上がりますが、吸収金額はやや大きめ、また上場ラッシュ終盤の同時上場に入っていますので、期待ほどの初値にならないかもしれないのは注意が必要です。
主幹事SBI証券です。3月IPOはどれも高評価できそうなものばかりで勝負になりそうですね。一つぐらいはお世話になりたいものです。
初値予想もお願い致します。