本日も3月IPOの新規承認があり3月29日も同時上場という形となっています。上場ラッシュは初値が分散傾向から悪くなりやすいですので、現在の過熱感があったとしても慎重な姿勢が望まれますが、踊れる時は踊っておけ、祭りの後に少し切り傷出来てても気にならないレベルの相場ですね。
体験型投資学習支援事業となっています。「FXや株などのデモトレードアプリ」を通して体験して慣れて実践するところにリーチするという手法を取っています。「FXなび」「株たす」「トウシカ」などがあります。特にFXなびが有名でしょうか?
想定価格は920円。主幹事はみずほ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで10.5億円で、東証グロース上場の小型~中型IPOです。
事業内容になります。
最近はお金の学習、投資学習コンテンツも増えているようですが、初心者にとっては座学で詰め込むよりも「体験する・実感する」ことが大切でゲーム感覚でデモトレードやシミュレーションを通して学べるというのがメインの事業です。若年層を如何に投資の世界に誘い込むかは重要なテーマでもありますので、こういう体験型で試してみるという学習材料需要は強そうです。
当方のサイトも「投資の案内・戦略・情報」でたくさん記事に載せたり、データ分析・解析情報を載せたりしていますが、「初心者向け」と銘打ちつつも、「クロス残高時系列データ」とか投資もしたことがない人には何だこの意味不明データはとなりますので、「もっと分かりやすく伝える努力もしないといけないなぁ」と、この会社が上場するまで伸びている様子を見ると感じますね。
最初にも挙げましたが、体験型学習アプリの特徴は「証券会社、ユーザー、この会社」の三方向にWinWinというのが特徴で、投資家デビューを後押しする戦略が練られています。確かに私の嫁もデモ株アプリを入れてIPOを当選してないけど、当選したことになっててめっちゃ利益出て楽しんでいる様子を見たことがあります(デモだと取り放題かよ!と思いましたが(笑))。
目論見書にユーザー層が載っていました。投資未経験が8割、年代だと30代までが多く利用しているようです。一度も投資体験をしたことがない人にとっては、無料でまずは体験して利益が出るのか損失が出るのか知ってもらうのが大切でしょう。ゲーム感覚で利益が出れば実践に移行する人が増えそうで、今のような株高相場、円安相場が素直に続くのならデモアプリでいい気になって本番に流入している人は多そうです。
ターゲット層は「投資経験が少ない」「専門性が低い」ところがメインになっています。私のブログは同じく初心者向けのイメージではあるものの「玄人志向」的な部分もありアベコベかもしれません。まさに上の図で挙げられている「これまでの金融教育のターゲット」とされている部分になっていて反省すべき点だなぁと目論見書を読んでいて感じました。ただ、個人で運営している場合は、専門領域を狭めてニッチに濃く紹介するのも大切で、運営姿勢のポリシーをしっかり再確認すべきかもしれません。
今後の成長戦略です。新NISAによって投資層が拡大することが追い風と認識しています。拡大するには投資だけでなくファイナンシャル・プランナーの仕事みたいに人生のライフデザインの色々な部分でのサポートを目論んでいるようです。
最後に業績です。売上が特に伸びているわけではないですがしっかりと黒字経営ですね。現時点では成長性はそれほど感じないものの、新NISAや34年ぶり日経平均最高値更新など投資家層拡大には強い追い風が吹いていて、このデモアプリが活躍するのは想像に難くないところで、今期の業績はかなり良さそう。IPOスペック的にも初値上昇しやすいスペックです。
しかしながら上場ラッシュ終盤に掛かっていて同時上場など初値を押さえつける状況もあります。期待はするものの期待ほどスタートダッシュがなかったとしても仕方ないぐらいで見ておきたいでしょうか?
グリーンモンスターという面白い社名ですが、ホームページも若い感じでポップです。キャラクターもなんだか愛嬌があり、今どきの会社って感じがします。普通に応援したくなる雰囲気を持っていますね。
初値予想もお願い致します。