最近は上場日可変型のIPO新規承認が出ると野村證券主幹事なのかな?と思うようになりました。制度を提唱したのは野村じゃないか?と思えるほどです。それにしても10月には駆け込みらしいIPOが多いですね。東京メトロの上場観測がでてから急にポンポンと新規承認されている気がします。
「School」の最後の「L」と取ってスクールです。「世の中から卒業をなくす」というミッションということもあり学校の最後のLを取ればらしさが出る感じでしょうか?
想定価格は580円。主幹事は野村證券です。
吸収金額が想定価格ベースで36.1億円で、東証グロース上場の中型IPOです。
パッと見、社会人向け教育系でVCなどの出資も多いので、何か技術的に特徴的な凄いものあるのか?とワクワクしながら目論見書見てたら、全然ワクワクしない感じでした(謎)
事業内容です。「法人向け」「個人向け」「教育機関向け」にサービスを提供。主にオンライン学習が多そうですね。上記も文字の行間が小さく密集している印象を受けますが、目論見書の見出し部分が全てこんな感じです。コンテンツが詰め込みすぎていて、あまり大衆受けしなさそうとは感じました。
「特徴」とされる部分も、文字だらけで書かれています。
「AI人間力」「デジタルリテラシー」「リベラルアーツ」など、今風なビジネス言語がたくさん出てきます。毎日60分の生放送授業があるみたいです。どんなものか知りたい場合は「Schoo for Business」のホームページでアーカイブ動画というのを見れば片鱗をチェックできます。
Schoo for Businessの紹介です。色々書いているけど「読んでいる時間ないわ」と感じてしまいました(笑)。似たようなビジネス向け研修教育を提供している会社は増えていると思います。以前は、大手会社では新入社員などに自社でオリエンテーリングや配属前研修などしていたと思いますが、今はオンラインで外部委託、新しく入った社員は仕事外の時間使って勉強しろということなんでしょうね。
目標の経営指標です。Churn Rate(退会率)の低さは特筆です。それだけ契約したらやめない企業(大企業)への導入が多いのでしょう。立派なハイライトになっているように思いますが、この後の業績推移を見ると「大丈夫ですか?」と感じざる負えません。
業績です。売上高は急上昇、赤字継続でしたが、ようやく黒転しそうなところで上場。ベンチャーキャピタルなどの出資が多く、完全にイグジット上場に見えます。政府的にもリスキリングとかいろいろ提唱されていますが、個人的にはSchooの学習コンテンツは偏りがきついようにも感じました。ビジネス上等兵を育成するような内容ばかりになってしまってそうで、幅広く馴染むような感じではないかも知れません。
上場タイミングとしては今しかない的な感じで勢いのあるタイミングではあります。企業研修向けオンライン学習など教育系のベンチャー企業の上場はここ最近もいくつかあったように思えます。
2020年上場のKIYOラーニングとか、非常に似た雰囲気を感じますね。この手のIPO(社会人向けオンライン教育)はいずれの銘柄もいまいち上場後伸び悩んでいるところが多い気がするのが、かなり気になるところです。
初値予想もお願い致します。