リガクは「理学電機」としてX線装置の会社を1951年に設立しています。すでに70年の歴史がある企業で大きな会社ですね。しかし私はリガクという会社を知りませんでした。北斗の拳の「海のリハク(南斗五車星の一人)」のことか?と感じたぐらいです。漫画のキャラに出てきそうな社名ですね。
X線技術を用いて様々な装置を製造販売しています。活用先が多様ですね。しかし話題性のある大型IPOに大型イグジットを入れてきたのは初値的には不利な状況での上場となりそうです。
想定価格は1,230円。主幹事は野村證券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券です。
吸収金額が想定価格ベースで1,260億円で、東証プライム上場の大型IPOです。
東京メトロと同じ日に新規承認となりました。主幹事も野村證券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券で東京メトロの主幹事でもあります。抱き合わせ販売は出来ませんが、あえて大型IPOを同時期に持ってきているので、東京メトロを問い合わせると、もれなくリガクの話をされそうな予感ですね。
X線の世界の説明が面白いです。X線技術を用いることで、様々な分野で微小なものを破壊せず視ることが出来ます。宇宙・半導体・電池・製薬・食品など活用の幅は広いです。私は半導体分野で働いていたことがありますので、0.1nmの世界の分析は興味あります。分子と原子の間なんですね。高校化学の世界にタイムスリップした感覚です。
事業ポートフォリオです。先ほど載せた5つの分野が程よく分散されています。単一セグメントながら事業区分が多いのは安定的な基盤となるでしょう。さらに売上高も国内だけでなく、海外に程よく分散されています。リスク管理的にも優れている会社に見えます。
業績です。ホールディングス化して第4期目ということですがある程度安定した業績は期待できそうです。しかしカーライルが2021年に取得して3年でのイグジットIPOになります。初値視点ではかなり厳しいというのが第一印象でしょう。
2021年から2023年の間に254円~550円でストック・オプションの発行を連発していて2024年に1230円で売り出そうとしているので、数年で2~5倍のイグジットになります。こういう内容の売出しIPOにどれだけの参加者がいるのか?ですね。最初にも書いたように東京メトロの募集時期と被っていますので、主幹事的にうまく売りたいと思ってそうです。
スーパーマーケットを同じ場所に2箇所置いたほうが競争意識的に見られてよく売れるというのを聞いたことがあります。今回のIPOも大型を近づけておいて「IPO狙い」の顧客をたくさん引っ張って大売り出し状況を狙っているような印象を受けます。
個人的なリガクHDに対する視点は、初値よりも上場後値を下げすぎて割安感を感じるようになれば、買いやすいIPOという雰囲気ですね。他のファンド売出しの大型IPOの動きを参考に戦略を決めると良さそうです。
auカブコム証券はMUFGグループなので、主幹事が三菱の時に大活躍します。東京メトロでも活躍しそうですので、口座がない人は準備をオススメします。クレカ積立もauカード、ポンタポイントとの親和性があることで有利です。
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