社名に年号の「令和」が入っている珍しい会社の上場です。設立は2004年ですので、途中で商号を変えているんですね。見た目で分かりやすさを大事にしているという気がします。会計という地味な仕事は、こうやってアピールするのは大切かも知れません。

令和アカウンティング・ホールディングス(296A)のIPO新規上場情報

事業内容も「上場会社を中心とする大企業に経理の日常業務、決算、連結、開示、M&A支援などを、高度な専門的知識を有した人材がチームで一気通貫のサポートを実施し、長期間継続した関係を構築」と文章レベル。説明文になってますね。

想定価格は320円。主幹事は大和証券です。
吸収金額が想定価格ベースで11億円で、東証グロース上場の小型IPOです。

単価が低めなので、公開枚数は結構多めになります。

ホームページをみてもトップに「AI」の文字、さらに目論見書の最初のページでも「AI」が書かれていますので、AIによって会計処理をドリブンするような会社かと思いきや、そうではなくAIが活用されても会計分野は業務がなくなることはないというポリシーのようです。AIに負けない人間力の育成にも力を入れています。

まずは事業内容です。会計関係に関わる処理のアウトソーシングだったり、そういった会計専門分野のコンサルをメインとしています。大企業の中でも必須項目で必要となる会計系の業務は、徐々に複雑化しており専門家の活躍が必要といった感じでしょう。

メインとなるコンサルティング業務は「Long」と「Short」に分かれています。その中でもコア事業は経理パートナーとして長く付き合う経理事務コンサルティングです。

特に会計資料の作成から数字を作り上げ、そこから見えるアドバイスであったり、必要資料をさらにつくることを一旦に背負う感じですね。絶対必要だけど自分では大変、誰にお願いするか?という分野と言えるかも知れません。

「short」の分野は会社が短期的にいろいろと変化を求める時のスポット対応が多いですね。

業界的には大企業はもともとは内製で経理業務をしていたが、会計の高度化・人材の減少によって外部委託せざる負えない状況です。会計以外にもHRや社員教育など、それぞれ必要だけど自社で賄えなくなっている部分が、こうやって外部の会社が大きくなっているイメージがあります。

業績です。20期超えの「令和」と名のついた会社ですが、連続増収増益で好調ですね。業績もよく、業態も問題なし。単価が安く買いやすいなども相まって、多くの方に広く浅く小遣い案件になりそうな第一印象です。

上場日は12月23日とクリスマスイブの前日です。クリスマスディナー代のプレゼント程度にはなりそうで期待したいですね。これで12月の上場予定銘柄は9銘柄となっています。12月23日からの週が、ほぼ最終週という状況ですので、どれだけ過密スケジュールになるかも注目です。

大和証券主幹事で枚数が多いIPOだと「大和コネクト証券」での当選にも期待ができます。しっかり準備しておきましょう。

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