長々しい社名の銘柄のIPOになります。3文字英字で「VPJ」ですね。
ビジュアル・プロセッシング・ジャパン(334A)のIPO新規上場情報
DAMというデジタル資産管理を得意とするソフトウェア会社です。古い人間にはDAMはカラオケシステムしか思い浮かばないですね。何故か、この会社は複数の英文字略称がたくさん出てきます。「DAM」「PIM」「WM」「MCP」などちゃんと確認しないと「なんのこっちゃ」ですね。
想定価格は1,430円。主幹事は岡三証券(岡三オンライン)です。
吸収金額が想定価格ベースで6.95億円で、東証グロース上場の小型IPOです。
目論見書を見ていきましょう。
DAMという言葉が何度もでてきますが、Degital Asset Managementの頭文字を取っています。様々なデジタルの媒体を管理するコンテンツマネージメントシステム(CMS(また三文字英語))みたいなものでしょうか?さらにPIMというProduct Information Managementと商品に付随する情報を1つに管理することで扱いやすい管理システムを提供しています。
どのように課題が解決されるかが上記のイメージ図で表されています。様々な商品を抱える小売業や、カタログなどで多くの情報を扱うメディア会社などはアセット管理が非常に大変です。どうしても使いやすいソフトウェアが必要になりますが、この分野は様々なソフトウェア会社がしのぎを削ってそうですが、ここは上場するまで伸びるぐらいのソフトウェアを作れたという感じですね。
ビジネス領域としては先程までに挙げた「DAM」「PIM」に強いCIERTOというソフトウェア・ソリューションサービスがメインです。そこに付随して仕事の流れを管理するシステムや、出版など配信コントロールをマルチチャンネルで管理するシステムも用意しています。
目論見書では「DAM」「PIM」などの細かい特徴なども載っていますので、気になる方は軽く読んでおきましょう。この分野は競合も多そうで、特に海外のソフトウェア会社も競合になります。そういう意味で評価が気になるところということで、目論見書にも載せていますね。
アジアでのDAMソフトウェア調査結果でリーダーを取るレベルと載せています。個人的にもネットで評価や比較を見たものの、自社のページで自慢しているところがあったり評価の根拠が分からないような内容も多く、玉石混交感がありますね。そのうえでVPJさんは確かに評価は高そうで、上場することで今後も選ばれやすい傾向にはなりやすそうです。
どういう会社が活用しているかを調べるにはホームページで導入事例を見るのも良さそうです。印刷業界、流通業、出版業、製造業、不動産、サービス業など結構多くの業界で活用されています。カタログギフト会社も使われそうな代表例ですね。
アドビや富士フィルム、トッパンなどの競合会社があるようです。印刷会社などが事業上、必要に迫られて用意している感もありますね。
業績です。売上は緩やかな成長。30期超えでソフトウェア会社ですのでスタンダード上場でもという雰囲気もありますが、2016年に次世代のDAMソリューション販売開始と、新しい分野で伸びていることが評価されているかもしれません。沖縄にデータセンターを建てているのは土地柄としては悪くなさそうですが、寒いところに作ったほうがデータセンターとしては良さそうなのにと感じる部分もありますね。
IPO初値視点では主幹事が岡三証券(岡三オンライン)で販売力がどう影響するかですね。悪くはなさそうだけど、普通にソフトウェア会社という感じだとIPOらしい新規性には欠けます。3月の上場ラッシュになってしまうと注目度が薄くなると初値は不利なので慎重に判断したいです。
ただし岡三証券(岡三オンライン)が活躍するチャンス銘柄です。こういう銘柄もしっかり狙って利益を積み重ねておきたいところです。
ビジュアル・プロセッシング・ジャパン(334A)のIPO新規上場情報
初値予想もお願い致します。