情報セキュリティ関連の企業の登場です。かなりテーマ性の高い銘柄として注目されそうです。3月27日は同時上場となりました。

ZenmuTech(338A)のIPO新規上場情報

暗号化技術に暗号通貨で使われているような分散型管理技術を使っています。複数のバラバラなデバイスに無意味なデータとして保管することでセキュリティの高さが担保されます。素人考えだと復号化の手順が盗まれたら同じような気がしますが、少なくとも一歩進んだセキュリティ技術であることは間違いないですね。

想定価格は1,470円。主幹事は岡三オンラインです。
吸収金額が想定価格ベースで4.86億円で、東証グロース上場の小型IPOです。

目論見書を見ていきましょう。聞き慣れない用語や英文字も複数出てくるので目論見書の見出し部分に詳しく用語解説の一覧もありますので、この業界の技術の勉強にもなります。暗号通貨を少し触ったことがある人なら、読むとちょうど良さそうです。

まずは事業内容の主力プロダクトの紹介です。社名と同じZENMUというシリーズで展開しています。ZENMU(ゼンム)は「全無」と何気に日本語のようです。主に秘密データの分散保管、そしてその技術エンジンをOEM提供しています。詳しく見ていきましょう。

企業の情報漏洩が非常の多い時代は、企業でも対策していますが、そもそも漏洩してしまうと問題があるデータがそのまま保管されているからリスクがあります。それらを無意味なデータとしてバラバラに保管しておけば企業も情報漏洩リスクに強くなれるという内容です。これまでもパスワードなど暗号化して保管することは出来ていますが、分散保管はされてないことが多く復号化が出来れば非常に弱いセキュリティです。お客様の大切なデータを強い情報漏洩対策をして管理しているというだけで企業は信頼される時代ですので、この手のサービスは需要が高そうです。

秘密分散技術のエンジンを組み込んだ商品開発もしています。具体的なサービスが書かれています。

具体例として「デジタルウォレット」。暗号通貨の保管やデジタルアセット(NFT)の保管などで広く使われるようになってきています。万博でもデジタルウォレットが活躍しますので、新しい形の財布として広まりは今後増えそうです。

防犯カメラといった秘密情報の多いデータも、確かにこの手の技術が活きそうですね。

その他にも研究開発としてソリューション事業。新規技術開発もまだ盛んに行われているようです。R&D部門みたいな感じでしょうか?この手のサービスは技術力の高さが最大の特徴になりますので、研究開発は非常に大事になります。

業績です。売上が伸びていて技術が評価されて導入が進んでいるのが伺えます。利益も出てきており、今後の成長が楽しみな形になっていますね。かなりまともな状況での上場に感じるので、久しぶりの赤字ベンチャーから黒字化していいタイミングでの上場に感じますね。

テーマ性の高い事業内容で、業績も良し、価格設定も控えめ、小粒感ありと正直、かなり良い銘柄というのを感じる第一印象です。ただし、岡三証券(岡三オンライン)主幹事で3月下旬の上場ラッシュ中での登場なので、良い銘柄が意外にも注目されずに伸び悩むという展開も予想されます。本来であれば超高騰しそうな雰囲気ですが、どういう結果になるでしょうか?



岡三証券(岡三オンライン)でこういう銘柄が貰えたら飛び跳ねて喜びそうです。初値2倍ぐらいになってもおかしくないスペックしてますね。

ZenmuTech(338A)のIPO新規上場情報

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