6月IPO5件目の登場です。6月20日から程よく5営業日連続で1銘柄づつという状況になっています。残りの営業日は2日。後は、噂されている宇宙ベンチャーなど登場していませんがどうなるでしょうか?この6月のIPOで気になる点の一つにやや吸収規模や時価総額がスタート時から大きい状況が続きます。グロース市場の上場維持基準等が意識されているかも知れません。

エータイ(369A)のIPO新規上場情報

永代供養墓等の企画・運営となります。時代を感じますね。私もここ最近、この手の問題を身近に感じているところで、いち早く動いている企業が上場まで行く世の中なんですね。少し前は小さなお葬式、次は永代供養墓ですか・・・。

想定価格は1,480円。主幹事は大和証券です。
吸収金額が想定価格ベースで23.8億円で、東証グロース上場の中規模IPOです。

目論見書を見ていきましょう。

まず最初の部分に「社会課題」について書かれています。現在の社会変容を考えると、過去の墓の管理問題は非常に深刻です。時代が変わっているので、いつまでも昔のしきたりを守るというのは多くの方には難しいところでしょう。お寺さんなどは昔のしきたりをしっかり守るというのも一つですが、逆に結構先進的に時代に合わせて変えていくというのも一つの仕事だと思うので、永代供養墓というのは今後増えていくでしょうね。

エータイはその永代供養墓の運用を委託業務として遂行するノウハウを持っていますので、利用者と寺院との間を取り持ってこれからの供養などの運営をしていく形になります。これからどんどんと無縁になって困りそうな人は増えていきそうですので、利用する人は増えていきそうです。

お墓のスタイルも変わってきていますね。従来の立派なお墓は管理が困るという人も増えています。また、これから終末を迎える人も、子どもたちに迷惑をかけないように費用がかからない方法にして欲しいという思いの人も増えているでしょう。樹木葬など非常に増えていますね。個別墓にマンションタイプなんてのもありますが、最近は建物の中に立体駐車場のように骨壺がしまわれている施設もありますね・・・。

エータイのようなスタイルで事業運営する会社も非常に増えてきそうな世の中ですが、エータイの特徴としてはカニバリや寺院エリアの対立を防ぐように注意しながら進捗しているようです。お寺さんとの信頼も非常に大事なビジネスとなりますので、対応などかなり気を使う仕事かと思います。細やかな思いやりで動ける人でないと、なかなか出来ない仕事ではないか?と感じますね。

最後に業績です。すでに20期目を迎える企業なんですね。改めて沿革を見直したのですが、スタート時は汚泥処理プラントの販売等でした。2007年には永代供養墓事業に参入して、時代の流れに合致して需要が高まって業績が上がってそうです。現在は関東から他の地域に同様の事業を広げている段階で、ここで上場というのはタイミングは良さそうですね。

業績は安定的に推移しています。今後も、安定的な需要が見込めそうな事業ではあるので、ひとまずIPO時は注目したいタイプの銘柄かも知れません。一方で、同じような事業をしているのはここだけではないと思うので、特に上場しているからメリットも感じないため、全国の小さなプレーヤーたちと結構バッティングしそうな事業内容だなとも感じます。

エータイ(369A)のIPO新規上場情報

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