6月IPO、6つ目の新規承認です。6月30日ということで最終日への上場となります。事業的にはやや地味系のスタンダード上場になりますが安定感のありそうな銘柄。今年は6月上場銘柄が少ないので、数の希少性から少し注目は高まるでしょうか?

レント(372A)のIPO新規上場情報

産業機械や車両、建設機械などのレンタル事業です。大型トラックやショベルカーなどリースしている会社で、1984年に創業し40年近く成長し続けています。

想定価格は4,270円。主幹事はみずほ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで41.4億円で、東証スタンダード上場の中型IPOです。

規模の小さいIPOがグロースの上場維持の条件が変わることで、減ってしまっているかも知れませんね。

まずは沿革から見ていきましょう。バルブ末期に創業、そこからバブル崩壊後もジリジリと成長を続けています。リーマンショックの影響を受けて一時的に下がったり、コロナショックでも下がってますので、世の中の産業の活発度合いには影響されやすそうですね。とは言いながらも一時的に下がっても、長期的には伸びていくというのがリース業の良いところかも知れません。今後も爆発力はないけど、安定的な成長が期待できそうです。

事業内容を詳しく見ていきましょう。まずは拠点の数に関して、国内営業拠点は全国64箇所、グループ会社も多いです。さらに海外ではアジア3カ国に拠点を構えています。産業機器のレンタル業はアジアの発展著しい国への展開は重要な部分でしょう。

レンタルしているものは約6千種、50万台超の資産があるようです。上記の図に載っているようにトラックや特殊車両、建設現場や物流現場、工事現場でよく見かけるような機材が並んでいます。これらを利用して事業をしたいところも自社で購入すると常に稼働しないと損なので、レンタルやリースで用意してくれる会社は重宝しますね。

また強みに関しては、このように多種多様のレンタル実績があることで活用ノウハウや機械整備力があります。最近は借りる方もノウハウも一緒に提供して欲しいところが多そうなので、長年続けてきた強みはありそうです。

最後に業績です。想像通りのグラフでしょうか?売上は安定的に微増。利益もしっかりと出し続けている会社です。上場後も急成長とは行かないまでも安定的な成長が期待できます。想定価格が4,270円と値ガサですが、2024年5月期で連結資産額が3,967.37円(1株あたり)とほぼPBR1倍強、利益も674円(1株あたり)ですので、実績PERで約6.3倍程度。十分なIPOディスカウントは感じますね。

上場ラッシュになってしまうと人気投票で初値買いが入りにくく、初値はいまいちなスタートになりやすそうな地味系IPOではありますが、今年の6月は数も少なく最終日に入ったのは条件が良いです。思っているよりも初値でも健闘するかも知れません。

レント(372A)のIPO新規上場情報

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