6月最終日は同時上場となりました。グロース市場にメンズコスメ系の企業の上場です。カラフルなワックスは最近ドラッグストアで見かけるなぁと思っていたので、いろいろな分野で流行りってあるんですね。I-neみたいな第一印象ですね。余談ですがコード番号が順番になったことで、370A,371Aの銘柄が新規承認されてないので、予定通り行かなかったのか?など推測できますね。

リップス(373A)のIPO新規上場情報

メンズコスメの企画や美容室のフランチャイズなどを行っています。メインはメンズコスメの物販で、そちらがかなりヒットして上場まで行った感じでしょうか?

想定価格は3,100円。主幹事は野村證券です。
吸収金額が想定価格ベースで39.5億円で、東証グロース上場の中規模IPOです。

公募50,000株、売出株式比率95.5%というイグジット系IPOですね。主幹事の野村を冠するVCが大放出です。

目論見書を見ていきましょう。

沿革です。まずはヘアサロンとして1999年に店舗をオープン、その後、美容師目線で男性向けヘアワックス、シャンプー、トリートメントなどを発売。そちらの物販の企画販売に力を入れて、2015年に商品リニューアル、そして2019年にはメンズコスメに参入しています。男が化粧なんてという時代はとうの昔で、今の若い人は男の人でも整えるレベルの化粧が当たり前なのでしょうか?

売上高の多くはヘアケア商品などの商品事業となっています。競合はマンダムとかそういったところになりそうで、昔ながらの古臭さを消すことで、買うならおしゃれな方をという方に好まれていそうです。ファブレスメーカーという部分も、ヘアケア用品で伸びたI-neと似たような感じのある会社です。

実際の商品画像です。カラフルな多種多様なヘアワックスは最近の「Z世代の多様な価値観」の象徴ですね。人気のSnowmanにもそれぞれのテーマカラーがあるようですが、それに似たような感じで消費者も手に取りそうです。上記の画像でも10色もあって自分カラーを選ぶ楽しさがありそうです。メイク用品は正直おっさんにはついていけないですが、若い男の子は化粧してそうな人も多いですね。

ヘアサロン事業も引き続き行っているようで、売上高は高くないですが、美容室展開していることでトレンドをしっかり得ている、美容室が出している商品という信頼感を得ることが出来るでしょう。

最後に業績です。2022年にグラフが凹んでいるのはヘアサロン部門の経理事務的なところでしょうか?総資産額で見れば綺麗な比例グラフは描けますが、ちょっとづつですが成長鈍化になりそうなタイミングでの上場に見えて、少し綺麗なイグジット!ゴール!みたいな感触もありますね。

主幹事野村證券ですし格好は付けてきそうな気もしますが、6月最終日ながら同時上場となりました。6月に入って、どの銘柄も2桁億規模、3億桁規模の吸収金額のIPOが続きます。小粒の需給でどうにかというタイプが少ないことから、本来の評価が重要になってきており、あまり初値高騰は望めない状況かもしれません。そのあたりの動向も見極めながら、少しでも小遣い程度の初値プラスになる結果が連続して欲しいところですね。

リップス(373A)のIPO新規上場情報

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