噂のあったオリオンビールの新規承認が出ました。東証プライム市場への登場でプライム神話もありますし、ブランド力もある、高い配当性向や上場前から株主優待も発表されており、売り文句が非常に多いIPOになりそうです。

オリオンビール(409A)のIPO新規上場情報

沖縄のビールと言えば「オリオンビール」というぐらい浸透していますね。沖縄のアイスと言えばブルーシール、と同じぐらいに定番と感じますが、やはり沖縄観光した時はオリオンビールを選択する観光客は多いでしょう。浸透させて広げている手法で、現在では海外へ伸びる可能性も高くなっているようです。

想定価格は770円。主幹事は野村證券です。
吸収金額が想定価格ベースで191億円で、東証プライム上場の大型IPOです。

全数売出しで公募なし。プライム上場にしては吸収金額・時価総額ともに上場時は抑えめで、VCの売出しIPOだからこそある程度しっかりとした船出を求めていそうです。目論見書を見ていきましょう。

まずはオリオンビールの歴史です。戦後に沖縄の希望としてオリオンビールを設立。そこから急成長して、今では沖縄の定番ブランドとなりました。今回のIPOを目指す形になったのは2018年に野村やカーライルといった資本が入ることで、単なる沖縄のビールブランドではなく、もっと外に売り込んで成長し続けるブランドになろうとしています。日本の3大ビール会社に匹敵するポテンシャルはあると言ってよいでしょう。

オリオンビールの事業概要です。約4分の3は飲料事業、残りの4分の1はホテルや観光収入があります。オリオンビールのグッズも沖縄行ったら記念に買って帰る人も多いかもしれません。飲料系は定番のビールだけでなく、新ジャンルやノンアルなどの商品もあります。

現在の主なマーケットは沖縄になりますが、長期的に見ても沖縄の観光者数は増加傾向、コロナ禍がありましたが、乗り越えてコロナ前の伸びていた水準。金額計算ではコロナ前よりも伸びています。国内でもインバウンド客でも沖縄は一つのディスティネーションとして魅力ある候補地ですね。

現在の沖縄観光客の状況を分析すると、昔よりも消費金額が増加している点、滞在日数も平均で伸びている点が挙げられます。最近はジャングリア沖縄というテーマパークも出来ましたし、ようやく火災から首里城が復元されそうな状況で、過去に沖縄に行ったけど、長らく行ってない人も、もう一度行きたくなるような状況がさらに整いつつあります。「北海道」か「沖縄」か、旅行候補地の究極の2択で良く挙げられますね・・・。私は競馬好きなので、常にこの2択では「北海道」なのですが・・・。ビールもアサヒ・キリン・サントリーを3大とすると次にサッポロ(北海道)ですので、オリオンも上場して追いつけ追い越せと行きたいところでしょう。

目論見書の見出しの最後の方にも再びオリオンビールのブランド力をアピールしています。「顧客幸福度」という曖昧な指標ですが・・・、たしかにビールブランドでオリオンビールが嫌いという人はあまり見かけないかもしれません。数値的にも高い魅力が並びます。

業績です。緩やかに成長している魅力ある業績ではないでしょうか?食料品セクターですし、どちらかといえばディフェンシブでIPOらしい高成長を求めるものではありません。ゆっくりと配当や株主優待を貰いながら、インカムゲインxキャピタルゲインのどちらも美味しくいただけるような株になることに期待したいですね。

高い配当性向と株主優待制度についても書かれています。1000株以上でオリオンビール6缶セットかオリジナルTシャツ。全数売出しのIPOになりますが、結構魅力的と感じる人が多そうなのと、プライム上場神話というのを加味して考えるとプラス評価面の方が多いIPOということになりそうです。知名度もあって9月IPOの注目度ではNo.1となるかもしれません。

オリオンビール(409A)のIPO新規上場情報

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