10月IPOは9月よりも数が多くなるかもしれません。すでに上旬で2件の予定となりました。名証ネクスト市場への上場は、今年は2月にバルコスの上場がありました。初値は基本的に厳しいことが多いですが、今回はどうでしょうか?
リユース品の買い取りマッチングサイトや、買取業者取次・比較などメディア運営などです。主にCtoB領域に注力して取り組んでいます。
想定価格は1,100円。主幹事はJトラストグローバル証券です。
吸収金額が想定価格ベースで4.53億円で、名証ネクスト市場では決して小粒と言えないですね。
目論見書を見ていきましょう。
まずは企業ミッションです。「世界を変えるC2Bプラットフォームをつくる。」がミッションとなっており、図にあるように売り時はC2Bで「売りたい人から、中古モールへの流れ」を作っている会社です。少し前の流行りで似たような感じを言うと車買取一括サイト運営のようなところを、他のリユース商品の細かい部分まで取り組んでいる感じでしょうか?自社では売らずに買取専門的な動きをしていますね。
事業系統図です。買い取りマッチングサイト「ウリドキ」の運営と、リユース特化メディアの「ウリドキPlus」の2本立てとなっています。モノを売りたい人が直接リユース業者に行くのは少しハードルがありそうなところを、うまく円滑にしているのが特徴と感じます。
「ウリドキ」の紹介です。主にサイト上で簡単に査定依頼が行えるのが良い部分と言えそうです。複数の業者が査定を行うので、ある程度の高値が担保される仕組みは、車買取専門サイトと似た構造と言えるでしょう。現在は23種類のカテゴリを扱っています。ブランド・高級品・リユースが強い商品群です。
WEBメディア「ウリドキプラス」はリユース文化の促進ですね。WEBメディアも特化型が増えており、また自社でサービスもしながらメディアも運営する会社が増えています。自社サービスへの流入経路の一つと言えそうです。
業績です。高い成長率でグロース市場上場銘柄みたいな動きですね。綺麗なJカーブと言えるでしょうか?名証ネクスト上場でやや売り出し比率が大きいこともあって、ちゃんとディスカウントした価格設定です。これが普通にグロース市場で上場されていたら初値もやや高騰レベル予想で行けたと思いますが、名証ネクスト上場で、主幹事Jトラストグローバル証券という初値にネックになりそうな2要素をどう見るかになりそうです。
【IPO結果一覧】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに(分析版)
上場日が10月上旬でやや隙間上場なので、ある程度買いが入ってくれるとも判断できますが、過去の名証ネクスト上場IPOの初値結果一覧を眺めると初値からという判断では厳しいとも取れそうです。長く持てば急騰する銘柄もありますので、2段構えの戦略が一番効いてくるのでは?と考えています。
後、ウリドキの事業形態と業績推移の良さをどう判断するかですね。地味というよりは、時流に乗っている方のビジネスと言えるでしょう。個人的には第一印象では若干参加姿勢で問題ないと考えられる判断です。
初値予想もお願い致します。