噂のあったテクセンドフォトマスクの新規承認です。新規承認発表から上場前での期間が短い「早期上場方式」ということで、10月中旬に差し込んできました。プライム上場の半導体関連となると、普通に今なら行けそうです。
フォトマスクの製造・販売になります。元TOPPANですが、インテグラルとジョイント・ベンチャーという形で立ち上げました。「テクセンド(Tekscend)」は「テクノロジー(technology)」と「アセンド(ascend:上昇する)」を組み合わせた造語とのことですが、IT企業のテンセントと間違えやすそうです。
想定価格は2,890円(2,670円~3,110円)。
主幹事は野村證券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の3社共同主幹事です。
吸収金額が想定価格ベースで1,316億円で、東証プライム上場の大型IPOです。
目論見書はほぼフォトマスクの説明ですが、見ていきましょう。
会社の説明です。半導体用のフォトマスクを製造・販売しています。印刷会社のTOPPANが作っていたというのも、日本の技術力の一つということでイメージは良いかも知れません。現在では世界各地にフォトマスクを製造・販売する体制を整えていて、特に外販フォトマスクに注力しています。
フォトマスクの説明です。私は半導体関連で働いていた経験があるので、実際かなり詳しいのですが、半導体製造の元となる部分の作成で重要な金型的な要素があると考えればよいでしょうか?私は上記の微細なパターンの設計などを行っていたので懐かしいです。目論見書内では、さらにフォトマスク製造の細かい工程なども書かれています。
テクセンドフォトマスクは世界8拠点でグローバルに生産を行っています。外販フォトマスク分野ではリーディングカンパニーとのことです。なお、私がある半導体会社に働いていたときもマスク作成依頼は「HOYA」か「TOPPAN」でした。マスクメーカーで世界シェア的には米国のフォトニクスというところらしいですね。いわゆるレンズメーカーやプリント会社が強い分野ですね。
業績です。プライム上場らしい感じでしょうか?現在は半導体の第二次ブーム的なものをAI躍進の影響もあり感じるところです。プライム上場銘柄で半導体関連銘柄なら人気が出そうというのが単純な見方でしょうか?ファンドの売出し分も多いですが、海外売出しの割合が多いことからも、需要は高そうです。
個人的には良いタイミングの上場と感じますので、楽しめる10月IPO戦線になるでしょうか?もう少し閑散状況で、このような大型IPOの登場みたいなものをイメージしていましたが、今年は10月IPOの数が多く、ややお腹いっぱいの買い疲れがでそうなのは注意が必要ですね。しかし、今の地合いが継続するならばチャンス銘柄の一つにはなりそうです。
プライム神話的には初値良し、セカンダリー良しの良い流れを今回の上場でも見せてほしいですね。
初値予想もお願い致します。