12月のIPOが登場です。12月は1日から新規上場が出ることとなりました。例年数がマックスになる12月ですが、今年は何銘柄が上場することになるでしょうか?

BRANU(460A)のIPO新規上場情報

衣服ブランドみたいな社名ですが、中小建築業者向けのIT・DX支援サービスです。この手のサービスの小型IPOは多いですね。社名の由来は「新」のブランニュー(Brand New)から来た造語のようです。社名や雰囲気からウケの良さを狙っているのかも知れません。

想定価格は930円。主幹事はみずほ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで12億円で、東証グロース上場の小型IPOです。

目論見書を軽く見ておきましょう。

事業内容は主に中小の建築業者向けに3つのサービスを展開しています。「CAREECON」「CAREECONプラス」「キャリコンジョブ」の3つです。どういったものか、それぞれ紹介したいと思いますが、ここ会社は社名もそうですが、サービス名も造語が多いですね。

「CAREECON」は建設業に特化したオウンドメディアの構築をベースにPRサービスなどを展開しています。中小の建設業者の集客をITサービスでサポートといったところでしょう。大手の建設業者は住宅展示場への出店含め、様々な部分で集客ための資金を投入できますが、中小企業はそういった部分が苦手、そこに目をつけてネットの力で頑張ってきた会社と言えますね。個人的にはこういう姿勢でサービス展開している会社は好きなタイプです。

「CAREECONプラス」はさらに集客メディアだけでなく、実務面のDX化を推進するサービスです。経営管理、採用管理、施工管理まで含んでいますが、どうしてもデジタル化が苦手となる中小建設業者でしょうから、それらにフィッティングしたサービスを提供していそうですね。ミニプランを用意している事も考えると、やはり費用はかけにくいけどなんとかしたいという中小業者向けにサービスが作り込まれていそうです。

新サービスとして「キャリコンジョブ」というものがあります。こちらは人材獲得に特化した内容。どの分野もそうですが労働者不足が現在の各業種の悩みです。その中でも建設業の人手不足はかなり深刻のようで、需要の高まりに併せてサービスを作ったイメージですね。似たような人材獲得支援サービスはたくさんありますが、ここは建設業特化することで余計なものは省いて、必要なものに注力していそうです。

業績です。売上高はそこそこの成長。業績ぐらいとしてはきれいな形と言えそうです。2025年時点でも支店設立で全国へエリア拡大傾向ですので、まだ成長は見込めそうな雰囲気です。

IPOスペック的にもVCなどの出資がない案件で、公募売出比も半々程度。吸収規模も大きくないことから普通に初値が期待できるタイプのIPOという第一印象ですね。建設DXはいくつか上場しましたが、大手とか中小関係なく建設業向けのDX導入サポートで伸びている感じでしたので、中小特化型でも伸びてきているという感触を得ました。他の業界も似たような流れになっているかも知れません。

BRANU(460A)のIPO新規上場情報

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