話題になりそうなIPOの新規承認です。非上場化した新生銀行のコード番号8303で再上場案件となります。SBIが参画してあっという間に公的資金の完済し、「第4のメガバンク構想」の実現に向けての上場となりそうです。

SBI新生銀行(8303)のIPO新規上場情報

元新生銀行で実店舗基盤、さらにノンバンクの強みを持つ第4のメガバンクを目指します。地方の銀行との強化も進めて今後も躍進の可能性は感じます。金利のある世界で銀行をSBIが手に入れているのは大きいでしょう。

想定価格は1,440円。主幹事はSBI証券と野村證券の共同主幹事です。
吸収金額が想定価格ベースで3,676億円で、東証プライム上場の今年度最大のIPOです。

お祭りIPOにはなりそうですね。12月にうまく好発進できるでしょうか?

目論見書を見ておきましょう。

まずは沿革を追っておきたいところです。1952年に日本長期信用銀行として設立、2000年に新生銀行に、2021年にSBIグループ入りしており、2023年にSBI新生銀行として名称変更して現在に至ります。SBIグループの銀行としては2023年にネット専業銀行として住信SBIネット銀行が上場しました。上場後にぐんぐんと株価を伸ばして非上場化しています。どちらかというとSBIがドコモも銀行欲しいということでドコモに渡した感があり、SBIは今後はこちらに注力していくでしょう。

なお、利用者として期待できるのはやはり動きや手腕が評価できるSBI新生銀行でしょうか?第4のメガバンク構想は本気だと思いますし、ライバルのネット専業銀行に比べて差別化するなら、やはりメガバンク的な強みが必要でしょう。

SBI経済圏の中核銀行として紹介されています。金融グループとして多くのシナジーが期待できそうです。保険や証券、FXや暗号資産と言った分野にもつながりがあり、多くの顧客の金融資産を支配できるレベルですね。

SBIグループ入りしてからの急成長も書かれています。新生銀行の時の役員の動きが酷かったのはニュースなどでも良く取り上げられていて、SBIグループ入りしてからの公的資金のスピード完済はお見事でした。今後は全国の地銀も取り込んで、地銀の経営環境を改善しながら第4のメガバンク構想が進んでいきそうです。

共創で何が良いのか少し紹介されています。全世代での特典が紹介されています。今後はSBI新生銀行がSBI証券とのシナジーが強くなりそうで、そこにステージ特典が付いてくるので預金残高をSBI新生銀行に移して残高が増える施策が増えそうです。逆に住信SBIネット銀行はNEOバンクという名称になっていますが、ドコモになってどうなっていくのかですね。あちらはdポイントとかドコモ携帯、dカードなどの決済システムとの連携になりそうです。NTTの動きの遅さだとSBIには現状は勝てない気もします。

私はSBI新生銀行と住信SBIネット銀行の両方の銀行口座を持っていますが、サービス状況的にSBI証券の連携先を住信SBIネット銀行からSBI新生銀行に移行していく感覚になっています。新生銀行時代は昔は使ってたけど、しばらく動きがなかったのに、SBIグループに入って再び口座が活きてくるようになりました

成長戦略に第4のメガバンク構想も書かれていました。地銀機能も取り込んでメガバンクに向かっていきます。地銀それぞれだとサービスが弱いけど、SBIの力があることで強みを見せそうです。敵は現存の3大メガバンクで、弱り目となっている地方銀行などを取り込んでWin-Winで拡大していきそうです。

グループのサービスについてよくある円形図で書かれていました。銀行のサービス経済圏です。住宅ローンやリース事業、ローン事業などを包括的に持っており、それがSBI新生銀行グループで完結し、さらにサービス力があることが強みです。他者と比較すると確実に金利や手数料の面で業界最高水準のサービスを徹底していると思います。ですので、SBIグループのサービスの良さに安心感があるのでは?と感じています。

業績推移です。グループ入りしてからの成長力はなかなかですね。想定価格設定はややディスカウントされた印象で、これからまだ成長すると考えれば人気しそうです。再上場案件ですし、大型案件ということで初値はそれほど伸びないかも?と考える人もいるでしょうが、金利のある世界になって銀行業は伸びていきそうですし、SBIのスピード感はかなり注目を集めそうで、この時期に再上場は良いのではないでしょうか?

第一印象としてはお祭りIPOとして、大いに盛り上がってほしいなと感じますね。逆に超大型なので12月上場予定の他のIPOの初値が煽りを受けるのではないか?と見ています。

SBI新生銀行(8303)のIPO新規上場情報

初値予想もお願い致します。

IPO初値予想、読者予想の結果と投票所