本日は3社の銘柄が初値がつきました。そして、2銘柄が初日ストップ高など、久しぶりにIPOが活況な雰囲気を見せています。前日上場銘柄のストップ高や、地方上場銘柄が動意づいてマネーゲームが続いているなど、ここに来てIPOがIPOらしい面白い動きになっていますね。
初日の動きを見ていきましょう。
まずはＧＶＡ ＴＥＣＨ(298A)から。
初値売りで約1,000円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【ＧＶＡ ＴＥＣＨ(298A)】（公募価格690円）
初値：700円（公募比: +10円/+1.4%）
高値：738円
安値：646円
終値：650円
出来高：2,670,200株（公募売出総計：1,135,100株）
初値は700円。3社同時上場では一番不利になりそうな銘柄で公開価格付近という予想でしたが、その通りの結果となりました。初日の動きは前場は、もう一社の勢いに押されたか？値動きに乏しかったです。後場に入って、やや買われるタイミングもあって、こちらにもIPOのマネーゲームらしい波が波及した形になっています。
しかしながら、最後は注目度の差がそのまま出てしまったか？下げて初日の取引を終えています。終値では公募割れ水準ですので、残念ながらこの銘柄が今のIPOの短期マネーゲーム銘柄からは脱落という印象でしょうか？ひとまずは公募割れの初値でなかっただけでも良しとしたいところですね。
改めて見直しても直近の損失推移は、本当に上場してよいのか？というグラフになっています。さすがにここにセカンダリーで手を付けるのは勇気がいる銘柄という感じです。バイオ銘柄じゃないのに、バイオ銘柄みたいなギャンブル感あります。
こちらはピタリ賞がでました。西東様がピタリ賞的中です。
「赤字企業」を年越しで持ちたくない。というコメント、多くの方が感じてそうですね。読者予想の平均では750円ぐらいまで期待したいところでしたが、初日の高値でそこまでいけませんでした。やはり同時上場では、この銘柄は非常に手を付けにくく厳しいものがあったのではないでしょうか？なんとなく年末に紛れて駆け込み上場した感もあるので、上場後の株価がどうなるのか知っておくのは、今後のためにも重要かもしれません。
次にｖｉｓｕｍｏ(303A)。
初値売りで約2.6万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【ｖｉｓｕｍｏ(303A)】（公募価格770円）
初値：1,036円（公募比: +266円/+34.5%）
高値：1,336円
安値：1,025円
終値：1,336円
出来高：6,419,800株（公募売出総計：669,000株）
初値は1,036円と予想通り1.5倍に行かない水準でスタートしました。このところのIPOの弱い動きを考えれば、妥当な初値といったところですが、この水準なら攻めやすいと狙われましたね。前場のうちにストップ高となっています。後場も何度かストップ高が剥がれるタイミングがありましたが、最終的にはストップ高貼り付きで引けています。
出来高は公募売出総計を10回転弱、ストップ高が何度も剥がれたことで高い回転率となりました。この動きで、ストップ高で引けているので、ある程度、強気の株主が保有したまま翌日を迎えそうです。明日も上方向でのマネーゲームが見られるでしょうか？
このところIPOは寂しい動きが多かったですので、最後まで我慢して狙った人が報われるという、メンヘラちっくな動きがいかにもIPOらしいところです。それでも久しぶりにこういう動きが見れてIPOファン的には嬉しいところでしょうか？来年のIPOに向けて少しいいイメージで2024年を締めくくれそうですね。
こちらはピタリ賞がでませんでした。
読者予想の平均値は1,200円程度。初値は少し予想よりも低くでましたが、そのおかげでストップ高を作り出した印象もあります。IPOはセカンダリーの初日でこういったストップ高貼り付きがあって、初値イン勢にしっかりと恩恵がないと、悪循環になり初値高騰にも繋がりません。終盤にこういう銘柄が出てきてくれたのはありがたいですね。
最後にフォルシア(304A)。
初値売りで約18.9万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【フォルシア(304A)】（公募価格1,750円）
初値：3,640円（公募比: +1,890円/+108.0%）
高値：4,340円
安値：3,575円
終値：4,340円
出来高：1,386,500株（公募売出総計：213,100株）
3社同時上場で強弱が出て、影響していい方向に「強」が出たフォルシアです。初値は3,640円と2倍超えの初値となりました。別のIPOがストップ高まで買われて、さらに需給面でも狙える、久しぶりに値ガサで勝負できる銘柄が、まだ値がつかず残っているということで、初値もオーバーシュート気味に予想以上に伸びました。
予想よりも高い初値ということで危険度も高まっているのですが、マネーゲームになっているIPOには関係ないようです。とにかくストップ高にするかしないか？の攻防戦だったように思います。勢いに乗ってストップ高となり、初値から700円高、ここまで値ガサ株IPOが少なかった分、渇望されていた雰囲気もありますね。
明日は最終上場が1社残るだけですので、ここも寄りから注目されて激しい動きになりそうです。極端に売りが少ない銘柄でもあるので、こうなってしまうと後はどこまで騰がるのか？チキンゲームに期待しましょう。
こちらもピタリ賞がでませんした。
読者予想の平均値はやや低く2,500円程度。当方も3,000円手前をBB時に予想していましたが、地合いの弱さから弱気側の2,500円程度で最終予想でした。今回は、風向きの変化が大きく日替わりになりやすいIPOらしさが出たと思います。これがあるからIPOの初値予想は非常に難しいですが、これがあるからIPOは楽しいとも言えそうです。
以上、3社の初値レポートです。
今年の最終上場日の前日で3社同時上場と12月のMAX重なり上場でしたが、久しぶりにIPOらしい気持ちの良いストップ高2銘柄という結果でした。参加プレイヤーは少なくなっているかも知れませんが、IPOの見た目としてはいい雰囲気になっており、このまま2025年に良い形でバトンタッチして欲しいところです。
⇒【IPO初値結果一覧表】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに
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