本日は3社の銘柄が初値がつきました。一つは2日目となったZenmuTech(338A)ですが、いずれも初値はプラススタートです。しかし、初日の動きは1強2弱で、ちょっと元気の無さも感じる状況です。とはいえ、公募割れにはならなかったので、後に悪いイメージは残さないかも知れません。
初日の動きを見ていきましょう。
まずはZenmuTech(338A)から。
初値売りで約34.2万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【ZenmuTech(338A)】(公募価格1,580円)
初値:5,000円(公募比: +3,420円/+216.5%)
高値:6,000円
安値:4,590円
終値:5,500円
出来高:1,029,900株(公募売出総計:288,000株)
初値は5,000円。約3.2倍と久しぶりにこのレベルの初値が出てくれましたね。当方もA級評価としていましたので、もともとA級なら3倍ぐらい行ってもおかしくないので、この結果はIPOに景気づけになってくれそうです。初日の動きは高値では1,000円高、安値は初値から約400円安と幅の大きい動きとなりましたが、結局は終値は初値より高い位置で引けています。
上場ラッシュ中は行き過ぎている感じがしても勢いのある方に乗るというのが、最初の鉄則です。「強いものがより強く」を踏襲していますね。土日を挟んで、残り月曜日の月末に1社の上場を残すのみですので、この勢いがどこまで続くかですね。個人的には賞味期限は月曜日ぐらいまでとも感じてしまいますが、これだけ良い結果になった銘柄ですのでしばらくは注視したいところです。
岡三証券(岡三オンライン)がIPOでも役に立ちましたね!
こちらはピタリ賞がでませんでした。
ここ数年のIPOは初値高騰を抑える傾向が強いため、あまり3倍以上という銘柄が出てこなかったのですが、ここに来てA級評価銘柄が昔の勢いのある結果となりました。この銘柄を見て、すぐにIPOで高騰銘柄が増えることになるとは感じませんが、1撃50万など、夢がある結果も今後期待したいですね。
次にプログレス・テクノロジーズ グループ(339A)。
初値売りで約3,000円のプラスです。公募当選者の方、手数料を加味すればほぼトントンですね。
⇒プログレス・テクノロジーズ グループ(339A)のIPO新規上場情報
【プログレス・テクノロジーズ グループ(339A)】(公募価格1,950円)
初値:1,980円(公募比: +30円/+1.5%)
高値:1,980円
安値:1,606円
終値:1,615円
出来高:953,600株(公募売出総計:3,807,200株)
初値は1,980円で1,950円の公開価格は超える結果となりました。朝一の気配など寄り前の雰囲気ですと、ひょっとしたら2,000円を超えてそれなりに良い結果になるのか?という板も見られていましたが、結局は公募価格付近・・・、そこでしっかりと逃げておかないと散々な結果になったという状況です。
初日の動きはすぐに公募割れで推移、その後は引受価格の1,794円で前場は粘っていました。後場に入ってはその支えも燃料切れか?さらに下落、結局は1,600円付近まで下げて初日を終えています。さすがに下げ過ぎ感もありますが、もともとイグジット臭の強い銘柄で、こうなってしまうとしばらく様子見で、底を見せて反転姿勢を見せてから買うでも十分間に合いそうです。
月曜日以降、大きく下げた分の揺り戻しはあるかもしれませんが、積極的にIPOで狙いたい銘柄とは言いにくいでしょう。野村證券主幹事でした。今回は本当に初値だけは格好をつけたことになりましたね。やはりジャフコIPOは売り圧力がきついです。なお、出来高は公募売出総計に対して4分の1程度ですので、公募組もかなり捕まっていて塩漬け状態になってそうです。
こちらもピタリ賞がでませんでした。
近い予想はたくさんありましたが、残念ながら該当者なしです。読者予想的には中央値では公募割れ示唆ですので、このIPOには触れなくていいなら触れなかったという人が懸命な読者様には多そうですね。
最後にトヨコー(341A)。
初値売りで約1.4万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【トヨコー(341A)】(公募価格730円)
初値:871円(公募比: +141円/+19.3%)
高値:897円
安値:723円
終値:751円
出来高:5,892,900株(公募売出総計:3,700,000株)
初値は871円と、ある程度予想に近いレベルまでは頑張りました。しかし高値でも900円を超えるような状況ではなく、初値天井のような形で初日は下げて終えています。一時は公開価格割れまで行った模様ですね。終値でもほぼ公開価格付近でしたので、話題性がそこまで評価されなかったように思えます。またゼンムテックが2日目突入になったことで短期筋の注目を奪われてしまったかも知れません。
初日で勢いがないとなると、敢えて後から再注目というのは厳しい銘柄にも感じます。建設業セクターながら新技術などで一気に上昇なんてこともある銘柄ではありますが、出来れば初値や初日でマネーゲームを迎えたかったのではないかと考えています。結局、上場ラッシュ中の強弱で言えば「弱」気味の結果ですので、しばらく様子見されそうです。
SMBC日興証券主幹事銘柄でした。初値は微増ながらしっかりプラスだったので、まぁ良しとしたいところでしょうか?3月IPO全体を通してみれば公募割れ銘柄がたくさん出たわけではないので、例年に比べると上等な結果だったと言えそうです。
こちらもピタリ賞がでませんした。
読者予想的には800円程度の微増と控えめでした。微増レベルぐらいになってしまうと注目度の薄さで厳しそうですね。初日で900円すら超えれなかったのは、今後に買いが入る要素に乏しいです。逆に一回、公開価格割れとなっていますので、簡単に下押しする可能性の方が高いかも知れません。
以上、3社の初値レポートです。
3月の権利付き最終日周りで色々なイベントが有る中、IPOもなんとか同時上場・上場ラッシュをこなしました。残すは来週月曜日の最終日に1社上場を残すのみです。否応にも最終上場は注目度だけは少し高まりそうですね。初値がややオーバーシュート気味になったとして、どちらに動くかはかなりの難問です。これまでの上場ラッシュ時のIPOで見直し買いに面白そうなものはないか?考えたほうが攻めやすいかも知れません。
⇒【IPO初値結果一覧表】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに
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