IPOに関する都市伝説的な内容を検証するシリーズ。
IPOトレーダーの中で、まことしやかに囁かれる噂や都市伝説について紹介します。
5回目は「アノマリーについて」見ていきたいと思います。
アノマリー(Anomaly)の定義
アノマリー(英語:Anomaly)とは、ある法則・理論からみて異常、または説明できない事象や個体等を指す。科学的常識、原則からは説明できない逸脱、偏差を起こした現象を含む。すでに説明できるようになった現象でも、アノマリーあるいは異常という名称がそのまま残ったものも多い。(wikiより)
株式市場で言われるアノマリーは、上記の定義より昇華して「理由が分からない(特にない)が、その時が来ると決められた動きが来る」みたいな感じでしょうか?また説明がついたりなんとなく理由があってもそうなる場合も含めるので、特にIPOでは年末年始や第一号、GW空け一号などはアノマリーで初値が上がると言われます。
IPOに関して言うと需給が大きく左右するので、やはりスケジュール的な空白が大きな要因で、アノマリーという言葉を使いますが、基本的にはスケジュールの妙でしょう。
【IPOサマリー】2003年以降のIPO情報を一覧、グラフ表示
当方、月別のIPOパフォーマンスを紹介していますが分かりやすいのが5月のパフォーマンスです。GW空けでIPOの数が少なく平均暴騰率が異様に高いです。また1月も同様の結果を示しています。
また、IPOのアノマリーでおすすめの点がもう一つあります。この傾向はあるのですが、意外と気づいてからでは遅いということです。
2015年のIPOはREITがあって、KeePer技研という銘柄から始まりました。どちらもスタートIPOということでパフォーマンスが良かったのですが、
KeePer技研は東海東京証券と中堅どころの証券会社が主幹事で、意外と申込が少なく穴場でした。
またREITの主幹事はSMBC日興証券でしたが、こちらもリートということでやや様子見の人が多かったです。
2014年も全く同じ傾向で特にバイオ銘柄のアキュセラ・インクなどは不安視されながらも初値パフォーマンスが良かったです。人気がなかったのか?当方はSBI証券で300株セット配分されました。
2016年もなんと一発目の新規承認はREITからとなりました。また同じアノマリーとなるのか?注目を集めるところです。
特に2016年度はマイナンバー制度なども始まり、口座開設に様子見姿勢が出てきているみたいなので、この傾向を知っている人にチャンスがありそうで、IPOでスタートダッシュを決めるなら、必須証券をしっかり準備しておいたほうが良いでしょう。
IPOのアノマリーについてまとめますと、結果的にはスケジュールによる需給の妙だと思います。
- 年始の第一号IPO
- GW明けIPO
- 夏休みに期間が明けば、その後の第一号IPO
- 最終IPO(ご祝儀?もしくは年末ジャンボ的な参加?)
あたりが挙げられます。また大型上場の周りでは、大型IPOの前はパフォーマンスが悪く、後は良いといった傾向もありますね。これも結局は資金の流れに起因するものと思われます。