2019年の12月の証券会社の取引手数料競争は「ゼロ化」がテーマになってますね。投資信託系の不要と感じられた手数料は多くが無料化されました。
そして株式の取引手数料にもゼロ化の波が来ています。信用取引手数料ではSMBC日興証券、auカブコム証券、ライブスター証券が完全無料化に踏み切っています。しかし信用取引ですので金利分や管理料などのコストがまだ含まれており完全0ではありません。
auカブコム証券は金利引き上げも同時に行いましたが、「取引手数料完全無料化」というのは大きなアピールと言うか、他の証券会社にもプレッシャーになっていると思います。
12月23日からは大手ネット証券で、50万以下の約定代金では現物でも取引手数料無料という動きがあります。
当方の手数料比較一覧ページも更新しましたが、50万でソートすると0の並び方は気持ちよく出ています。50万以下で買える単位株はかなりある(9割以上)ので、ゆったりと現物取引する投資ライトユーザーにとってはかなりいい変更かもしれません。
ヘビーユーザーに対しては信用取引の取引手数料と、いずれ金利面での競争も起きると思っています。
SBI証券の変更点は「アクティブプラン」での無料範囲を拡大(10万→50万)となっています。このアクティブプランは現物と信用で計算が別れていますので合計して100万まで(信用取引は制度と一般も分かれるので上限150万まで)取引手数料無料で行けます。
SOR判定でPTS取引扱いになって手数料が掛かるのは少し注意かもしれません。
取引手数料体系が現物信用合わせたボックス手数料体系のみとなっている松井証券は無料枠を10万→50万と引き上げて対応です。
過去にはキャンペーンで0円にしたりがありましたが、こうなると後戻りはなさそうです。ただ、50万超えてくるといきなり1,000円(税抜)の手数料なので約定代金が高いと手数料がそこそこ掛かるのは残ったままですね。
楽天証券はSBI証券と張り合いますから、同じ約定代金までは普通に手数料を合わしてきます。こちらもいちにち定額コースで50万円まで0円になりました。
ただ、楽天証券は超割コースがメインの手数料体系だと思います。こちらですと条件を満たせば信用取引手数料が0円ですので、いちいちコースを変更して取引するとかしないような気がします。
どの証券会社もギリギリのところで見た目安くさせようとしているのが分かります。証券取引手数料は証券会社の利益の源泉の一つですから、早々簡単には下げれないでしょう。でも、他社がするなら顧客が減って結局収益が落ちます。
利用者としてはうまく比較して、証券会社を使い分けるというのがコスト面で得しつつプレッシャーを掛けられるのではないかと思います。
大手ネット証券(5+1)で、まだ株式の取引手数料に関して動きがないところもあります。
マネックス証券とGMOクリック証券は動きがないように見えて後出しジャンケンで好条件を出す可能性もありますので、動向は見守りたいです。
信用取引手数料ではSMBC日興証券、ライブスター証券が金利面の手数料を含めて抜けています。現物取引手数料は今回紹介したところなら50万以下ならとりあえず無料と使う人によって、コスト削減できる証券会社が変わってきそうです。