毎年、この時期になると恒例行事としている「IPO上場観測リスト」の更新作業を行いました。各種メディアからも2023年のIPO観測記事が出てくる頃です。こういった情報を踏まえたり話題性のあるものをまとめています。
【IPO上場観測リスト】今後上場が予測される企業のリストと動向
2023年には2022年までに上場できなかった大型IPOの登場がかなり現実的になりやすそうです。2022年には半導体のソシオネクスト、再上場案件のスカイマークなどが登場して、結果的に初値もよく、その後の株価も順調なので同様の企業の上場マインドは上がってきそうです。
「住信SBIネット銀行」「楽天銀行」のネット銀行大手は上場寸前まで来ているので2023年は注目、また同じく過去に上場中止になった銘柄が復活上場する可能性は高そうです。「レオス・キャピタルワークス」などはかなり動向が注目されています。前回中止時はクリスマス上場予定だったので日取りは選びそうな気がしています。東芝系でいうと「キオクシアHD」も半導体として出てきたいですが、半導体需要増加なのにDRAMは不調が続いているのが難点、シャープ傘下になった「ダイナブック」や他の事業のスピンアウト上場のほうが現実味を帯びてきているようです。
一方で2022年12月にダウンラウンドで駆け込み上場が多かったのは気になりますね。ギブアップ上場とも揶揄られて、こんな形(安い評価価値)では上場したくなかった企業が多く見受けられたため、上場したくても苦しんでいるベンチャー企業も多い様子が伺えました。こちらは2023年のグロース系のIPOのマインド低下には繋がりそうです。
2023年も上場数は100社前後が予測されているようですが、現実的には90社ぐらいで落ち着きそうで、その枠の中にうまく上場スケジュールがハマるかが問題になりそうですね。
2022年のIPO主幹事実績を振り返るとSMBC日興証券がトップになりました。
続いてみずほ証券、大和証券、野村證券と並んでいます。昔は野村證券がIPOといえば取り扱いNo.1でしたが現状少し減っています。ただし、ジャフコから離れて野村スパークス・インベストメントを通したベンチャー企業への投資など加速しているため、いずれ復権してくる気がします。
ネット証券ではやはりSBI証券の主幹事実績が光ります。前述の「レオス・キャピタルワークス」はみずほ証券主幹事から恐らくSBI証券に鞍替えして再上場申請してくるでしょうから要注目です。
SBI証券のIPOは個人投資家に人気で良くも悪くも注目され、そして主幹事は市場任せに動いてくるので、うまく対応したいところです。
IPOチャレンジポイントの出しどころもあればありがたいですね。
その他にもたくさんの上場予備軍がありますので、下記一覧ページを参考にして頂ければ幸いです。
【IPO上場観測リスト】今後上場が予測される企業のリストと動向
個人的には2023年に1社ぐらいは紹介している株式投資型クラウドファンディングのプラットフォームから申し込めた企業のIPOが出ると業界としては盛り上がっていいなと思っているのですが、どうなるでしょうかね?東証PROマーケットみたいなお茶を濁したところではなく、グロース上場が見たいところです。
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そろそろどでかいIPOイグジット見せてくれないと、次の投資への意欲が湧きにくいのも事実です。特にFUNDINNO(ファンディーノ)さんにはパイオニアとして業界を牽引する意味でもイグジット企業を出して欲しいと思っています。2017年から始めているので、そろそろ5年経過案件が増えてくる頃で、マイルストーン的に2023年に1社ぐらいIPOでないとECFへの投資欲は落ちる頃だと思います。