本日はスタンダード市場に1社の新規承認です。東京PRO MARKETからの鞍替え上場になります。最近プロマーケットからの鞍替え上場が多いですが、プロマーケットの状況見てると殆んど売買がなく市場の意味というものを感じてしまいますね・・・。
半導体の洗浄装置の開発などになります。親会社に韓国のZEUS。ジェイ・イー・ティは本社岡山になりますが、もともとエス・イー・エスという会社でした。リーマンショックで民事再生(上場廃止)になっています。その時に関係先だった韓国企業が買い取っています。
想定価格は4,630円。主幹事はSBI証券です。
吸収金額が想定価格ベースで74.5億円で、東証スタンダード上場のやや大きめのIPOです。
まずは沿革と事業変遷です。
リーマンショックから約15年で再上場するまで戻ってきたということになります。2021年に東京プロマーケットに上場していて、10年近くでとりあえずは復活した状況になっています。
半導体装置の会社になりますが、ターゲットを半導体生産のシェアの高い韓国、台湾、中国に絞っています。近年の半導体需要の回復によって、半導体周りの装置の需要も高まっていることから復活してそうですが、歴史は繰り返すことを考えると深追い禁物といった感触がありますね。
またIPOとしては3文字英文字は鬼門です。ジェーイーティーも「JET」で3文字英語、全身のSESも三文字英語ですね。IPOではかの有名な銘柄JDIやFOIも半導体関連で3文字英語という奇妙な巡り合わせですね・・・。
事業としては半導体のウエハ洗浄装置がメインとなり、半導体の一部の単一事業しかないというのはかなり厳しい(市況に左右されやすい)のではと勝手に思っています。あのFOIも確かテスト装置の単一事業しかなくて事業自体が不安定でした。
目論見書の前半見出し部分が結構薄いのも気になります・・・。成長戦略とか書いてませんでした・・・。
業績です。コロナ禍では流石に極端に下がりましたが、そこから急回復です。昨今の半導体需要の高さを反映した上昇になっていますが、これも世の中の情勢によってすぐに変わりそうなので、直近の業績グラフだけ見てなんとも言えないのが半導体業界ですね。少なくとも今は調子が良いと言えるでしょう。
それよりも気になる部分はプロマーケット上場時の状況でしょうか?2021年3月29日に上場。
上場時に5,700円の公開価格でしたが、記念取引のように5,000株5,700円で売買があった以降、一度も取引がされていません。とりあえず2年前に5,700円の評価ということであれば、想定価格4,630円は買えそうな気がしますが、今回はスタンダード上場で公募や売出の規模感が違いますので、どうなるかですね。
SBI証券主幹事で値ガサ案件です。初値プラスで公募組がとりあえず少しでも儲かるような結果になってIPOを盛り上げて欲しいですが、大手の予想レポートも横目にBBスタンスを考えたいと思います。
当選チャンスは高そうなので悩むことになりそうですね。
初値予想もお願い致します。