2022年も半分が終了しました。上半期終了でいろいろな分野での反省なりまとめをしたいところですが、株式投資型クラウドファンディング(ECF)の状況を考えてみたいと思います。

株式投資型クラウドファンディングは2017年あたりからFUNDINNO(ファンディーノ)の1号案件を皮切りに徐々に浸透してきて、2020年には複数のプラットフォームが登場して、しのぎを削る展開、たくさんの案件を比較検討できる体制が整った伸びた時期かと思います。

しかしながら2022年は少し勢いが下がってきたと感じており、上半期を過ぎた状況で調べてみました。

【株式投資型クラウドファンディングサマリー】年別、業者別の実績まとめ表示

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業界トップを行くFUNDINNO(ファンディーノ)のサマリーデータです。勝率と表現していますが成約率が明らかに落ちていて、また平均成立額も減少傾向です。業界トップで案件が矢継ぎ早に出ているということもありますが、それにしても投資意欲の減退がデータを見てもわかります。

FUNDINNO(ファンディーノ)

しかしながら他社も微妙な状況で、良い案件もFUNDINNO(ファンディーノ)に集まっていると感じますので、やはりECFを考えるならまずはFUNDINNO(ファンディーノ)という状況ですね。


2つ目に紹介するのは敢えてUnicorn(ユニコーン) ではなくイークラウドにしましょう。

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イークラウドは相変わらず100%成立達成中ですが、最速イグジットで話題になったにも関わらず、その次に出てきた注目案件ラウンズですら目標達成まで時間がかかっています。

ラウンズ株式会社の株式投資型クラウドファンディング情報

正直、話題性を考えると当然目標達成はすぐでどの程度の出資が集まるのだろうとイメージしていましたが、この案件で出足が悪いとなると、やはり株式投資型クラウドファンディング全体の注目度や投資意欲は落ちているという状況は否めません。

イークラウド

イークラウドは幸い丁寧に100%成立を目指して案件を出してくるので、案件数自体が少なくこのような状況でも、投資したくなるような面白い案件が多いイメージです。


Unicorn(ユニコーン) は2021年の株主間契約の不満が未だに足を引っ張っている感じです。どうもその後から運営さんも少し雰囲気変わった気もしています。

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2022年は盛り返したいところですが、投資家も案件の選別色が強くなっているため、よっぽど魅力的でないと回避する人が増えていると思います。

ユニコーン

個人的には「株主間契約」あたりから投資化勢の不満に対して、中の人が逆ギレしているような風潮も見られたのが残念で、せっかく2番手の位置でやりやすい部分もあったのに苦しい展開になっていると予測されます。他社のペースに合わせずに、初期の頃の精一杯Unicorn(ユニコーン) が投資家にとって魅力な部分をもっとアピールして欲しいところです。

株主優待を全部につけているなど「投資家に有利」というポイントを再度重要視してほしいですね。


さらにCAMPFIRE AngelsやGEMSEE Equityもポツポツと案件を出してきそうな状況ですが、CAMPFIREは事業から撤退気味、 GEMSEE Equityも2号案件登場に時間がかかっており、話題や注目を引き込むのが難しそうな状況。

全体を見ても少し停滞気味と感じるのが2022年上半期の状況でしょう。

個人投資家が投資家登録しておきたい株式投資型クラウドファンディング業者の特徴と感想を随時更新

しかしながら全体が活況か停滞気味かは出てくる案件には関係ないところで、せっかく面白い企業なのに案件の出す時期が悪かったため、資金が集まらなかったという例もいくつか見てきており、今後も全案件を目を通してとりあえずの短評と評価を続けたいと思います。

私もECFで何件か投資していますが、ベンチャー企業の応援自体面白いですし、イグジットの体験もイークラウドさんでさせていただきました。やはり業界的には先行したFUNDINNO(ファンディーノ)さんの案件あたりから、本物のIPOイグジットが再び盛り上がるきっかけになるのではと思っています。