2020年の振り返りIPOです。2020年はコロナ禍に振り回された激動の1年でしたが、IPOも激動でした。ただ、平準化すると2020年のIPO成績は良かったと振り返られます。
【IPOサマリー】2001年以降のIPO情報を一覧、グラフ表示
年別のグラフで見ると平均騰落率がかなり良い状態、IPO件数も結局苦しかったリーマンショック後のIPOから回復して順調な件数になっています。上場数は100件弱の94件。戦績は70勝23負1分、勝率74.5%で十分なパフォーマンスでした。
月別の時系列で見ると
- 2~4月はコロナ禍の影響でIPOは悲惨な状況、公募割れ続き4月は中止ラッシュ
- 6月から再スタート、バブル感の強いIPO初値高騰続く
- 9~12月は公募割れしたのは大型ファンドイグジット、再上場IPO程度
- 12月は過去に類を見ないレベルでのたくさんの上場が見られました
株式市場もコロナ禍で異様な回復を見せて、世の中の先行き不安をよそに全く違う動きをしたと思いえます。正直、ここまで浮世離れした相場が続くと数年後に不安を感じるのも事実です。
そして、ここ最近本当によく聞こえてくる声として「IPOが当たらない」という声です。2012年~2013年のIPOが回復してきた頃から長いIPO好調期が続いています。
2017年に書いた記事ですが、私はIPOを長いスパンで見て4つの期間に分類しています。
1.IPO閑散期(相場も厳しい)
2.IPO回復期
3.IPO好調期
4.IPO後退期
今は3番の「IPO好調期」に相当して、それがかなり長い期間続いているとも言えます。そりゃあ、IPO人気がずっと続いて参加者が増えている状態なので、需給を考えれば「IPOが当たらない」のは当然と言えるかもしれません。
結局2020年はコロナショックと表現されそうな酷い後退相場が起きなかった年となりました。ただ、期間はどうであれ「IPOも1→2→3→4→1」のサイクルは長いスパンで続くでしょう。
今はIPO好調期の最終段階あたりにいると思います。この時期のIPOが当たらないのは需要と供給のバランスで当然と言えますので、私達のやり方としては証券会社のルール変更や新規条件に機敏に対応して、少しでもチャンスを増やすことです。
私も複数のネット証券を用意して、機敏に対応して当選実績を増やしているつもりです。一番美味しい時期はIPO回復期でありますが、その時期はIPO後退期、閑散期を超えてからですので、かなり先になるでしょう。その頃にはいよいよ多くのIPO奪取に向けた策が光ります(バーター的なものなど)。
後退期は当選しやすくなってくるけど、結果が奮わないという状況になりやすいので利益自体は出にくいです。閑散期は一番厳しく、この「4.後退期」「1.閑散期」はIPOではなく、他の投資手法などを取り入れて相場で生き残る方法を模索するほうが良い時期です。
「4」「1」の時期は株式市場自体も値下がりしていると思うので、バリュー株を狙ってじっくり我慢のほうが良い時期です。株に拘らなくても安いものが多く出てくることかもしれませんね。一番我慢を強いられますが、それがチャンスに繋がっていると感じられるかどうかですね。
2020年はコロナ禍でいろいろ「我慢を強いられた」方も多いかと思います。しかしその「我慢や忍耐」を強いられる時期というのは、思っているよりもチャンスの多い時期でもあります。「我慢や忍耐」の中にいる当の本人はそれに気づきにくいというのはあるかと思いますが、長い人生「人間万事塞翁が馬」で、楽しく生き抜いていきたいですね。
【IPO初値結果一覧表】騰落率、損益、その後の値動きなどチェックに
2021の年初はやはり2020年の12月IPOの見直し買いがまずは注目されます。直近IPOのリストなどを参考に手を付けたい銘柄などチェックしてみてください。