8月IPO2件目の登場です。隙間上場が得意ないちよし証券主幹事ですね。マザーズ・小型・情報通信系ということで地合いに問題なければ初値良し案件でしょう。

ティアンドエス(4055)のIPO新規上場情報

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主に半導体工場向けのソフトウェアということで沿革や取引先が気になりますね。東芝・日立・キオクシア(東芝メモリ)への依存度が約7割占めています。

想定価格は2,650円。主幹事はいちよし証券です。
吸収金額が想定価格ベースで約7.34億円で、東証マザーズ市場の小型IPOです。

メインは東芝メモリへのソフトウェア系の提供ということで、本体の微妙な状況から抜け出して別会社として出発、上場までこぎつけた感じでしょうか?東芝系の上場となると少し引っかかるものもありますね。

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設立は2016年です。ただし、既存会社のソフトウェア請負会社を新設合併しています。業績はどうもマザーズ上場とは思えない低成長です。

何が特徴的なのかホームページをみてもイマイチ分からないところがありますね。先進技術ソリューションというところでAI系に関して書かれています。半導体製造支援の企業だと思いますが、そこにもAIの力で効率化や高性能化を目指しているのかも知れません。

会社の組織図です。

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こういう組織図を見ると、古い会社の体質から大きな部門が抜け出たような雰囲気も感じます。

IPOスペック的には何とかなりそうにみえて、業績とか事業をしっかり見てみるとあまりIPOらしく思えない部分も多く、臭いところは見なかったことにして参加するようなIPOかも知れません。

主幹事いちよし証券ですが、いちよし証券はネット抽選に関しては抽選ルールを悪くして1%の割当と改悪しています。抽選に10%割り振るという日本証券業協会の話は何処へ?という状況ですが、それでも申込はしておきましょう。

それにしても楽天証券が連発して幹事証券入りしていますね。

本格的に社内のIPO部隊が頑張っている結果が出ているのではないでしょうか?楽天証券がネット証券の口座数でも躍進中です。最近は一般信用売建の在庫が余り出ないのも口座数が増えたからかも知れません。頑張って欲しいと同時に他社も切磋琢磨して欲しいですね。

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東芝メモリ関係となると、正直大丈夫か?と感じるのが本音です。あまりIPOらしさを感じない企業なのが引っかかっていることだけは伝えておきます。

ティアンドエス(4055)のIPO新規上場情報

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